超高感度CCDカメラNEPTUNE100テスト撮影

 ワテック株式会社のCCDビデオカメラNEPTUNE100は、モノクロ38万画素ながら、動画で星が写るほどの超高感度を誇る。みかんほどの大きさ、125gの重量と小型で取り扱いも容易である。冷却系などは必要とせず、電源を接続すると即座に撮影が開始できる。ビデオライン出力が得られるので、録画は普通のビデオデッキを接続して行う。
 以下の写真は、NEPTUNE100のテスト撮影画像である。アナログ動画をキャプチャしているので、画質が荒れているが、動画像では視覚的に平均化されて、もう少しなめらかに見え、もう一等級暗い星まで認識できる。ズームレンズと組み合わせた動きのある星空案内や、流星や人工衛星などの動きの速い天体の記録にむいている。

フジノン12.5-75mmF1.2ズームレンズとの組み合わせ

 それぞれ左が広角側、右が望遠側いっぱいの画角である。ズームレンズを使用すると、左の画面から右の画面まで連続的にズームインして見せることができる。このレンズでは広角側で肉眼と同程度、望遠側では肉眼をはるかに越える感度が得られる。いずれも2001/12/14 23:30ごろ神奈川県藤沢市内にて撮影。
12.5mm 75mm
 オリオン座全景(左)から三つ星の下にかすかに見える小三つ星(右)へズームイン。中央にM42オリオン大星雲が見えてくる。光芒が広がり、明らかに星でないことがわかる。
 おうし座の一角、左上に土星とアルデバランが明るく見える(左)。中心にかすかに見えるのが、肉眼でもかろうじて認められる「すばる」である。右はいっぱいにズームインしたM45プレアデス星団(すばる)。かなりの微光星が写る。
 北東の空横浜方面の市街光によるカブリ。昼間のように明るいが、その中に北斗七星の柄の部分を認めることができる。中央のミザールにズームインすると、右のようにアルコルがはっきりと分離して見える。ズームインすればカブリも気にならないことがわかる。動画撮影はカブリに強いので、銀塩写真はあきらめざるを得ない市街地でも、十分天体観測ができる。

NEPTUNE100でとらえたその他の天体

 2001/11/19未明のしし座流星群を動画撮影した。白黒反転しネガ表示している。超広角3.5mmレンズを使用。視野角112度。中央上部の明るいのが木星、右下がシリウス。その左に2個の明るい流星が同時に流れた。明るい方は−5等を越え、痕を残している。  2001/12/30半影月食中の木星。口径60mm、f=500mmの軽量望遠ファミスコ60の直接焦点で撮影。ガリレオの4大衛星(左下からカリスト、イオ、エウロパ、ガニメデ)が見える。木星本体は明るすぎて飛んでいる。左下のカブリは、近くの満月(月食中)によるもの。
 2001/12/30 19:40ごろ(左)と20:30ごろ(右)の満月。半影月食で南極側がやや暗くなっている。左が最大食分の直後、右が食の終わり近くで、半影の移動がわかる。一番速いシャッタースピード1/100000secで撮影。このようにシャッタースピードを上げれば、普通の明るさのものも写せる。太陽にでも向けない限りCCDを損なうことはない。使用光学系は木星のものと同じ。

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