神奈川県立教育センター・理科テーマ別研修講座(地学4)受講報告

かわらの小石 講師:千葉とき子先生 (98/10/15)

 国立科学博物館地学研究部主任研究官の千葉とき子先生をお招きしての所外研修、「かわらの小石」に参加した。千葉先生の著書「かわらの小石の図鑑」(東海大学出版会)に紹介されているフィールドで、本に載っているのと同じ標本を手にしながら、岩石の鑑定法と起源について直伝を受けた。


小田急線の厚木駅の近く、相模川にかかる「あゆみ橋」の下の河原が今回の研修のフィールドだ。

午前10時、千葉先生を囲んで研修が始まる。

これら10種余りの石と同じものを見つけよ、という課題が出た。

ボール紙の台紙に両面粘着テープで貼り付けて標本にする。

砂岩とよく似たドレライト(粗粒玄武岩)。ほとんど見分けが付かない。

これは両方ともドレライト。とても同じには見えない。


しかし、磁石を近づけてみるとその違いは一目瞭然。マフィックなドレライトは磁石に引かれるが、砂岩はネオジム磁石でもまるで感じない。千葉先生の鑑定の通りだった。これを一瞥しただけで瞬時に見分けるのだから、プロの目はすごいものだと思う。

午後の研修は岩石の研磨。水ヤスリで表面を研磨する。

乾いたら透明塗料をスプレーする。

表面の観察がしやすい標本ができる。


 これは表面色が美しいが、火成岩のデイサイトである。火山ガラスの部分が緑色や褐色に見える。溶岩として地表を流れたとき、表面で空気に触れた部分は酸化されて褐色になった。緑の部分も成分は同じ。


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