秋も深まってきました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 「どうしてあんな馬鹿なことが!」と今も心の奥深く『沈澱』している出来事があります。9月30日に起きた「臨界事故」のことです。JCO東海事務所から10キロ内の31万人が屋内退避を余儀無くされ、住民を除く69人が被爆しました(住民120人が被爆者登録されています)

 UやPuは一定量集まれば核分裂の連鎖反応を起こすことは原子力の常識ではないでしょうか。なぜ事故が?危険な原子力を「安全だ安全だ」と安全神話を国民に振りまいてきた張本人が自分達もその気になり、安全対策を手抜きし「落とし穴に落ちた」としか言い様がありません。「作業員に臨界事故の危険性を知らせていなかった」という話を聞いて唖然としました。これでは目隠しをして道路を渡らせるようなもので、会社のずさんな人名軽視の方針に怒りさえ覚えます。

 今回の事故は臨界の起きやすい濃縮度が19%という高濃度のUで、これは「常陽」というPuを使う実験炉のための材料を作る工場での事故でした。今回の事故は4年前の「もんじゅ」の事故同様、先進国が撤退しているPuへの固執が事故を招いたとの指摘があります。今回の事故を教訓に、国は安全対策や規制監督はもちろん原子力行政全体の見直しをすべきだと思います。

 

1999年9月25日例会の記録


※ステレオアンプの一方の電流を豆電球に導き、音楽にあわせて点滅するようにしてあったのが、アイデア賞です。