2005年12月3日の例会の記録の第2ページです
虹の見え方について (井階さん) 先の例会で林さんから提起のあった虹の見え方について考えてみました。 空中に浮かぶ小さな水滴に太陽光が光軸の向きに当たる場合、水滴に対する光の入射角は0°から90°までさまざまな値をとります。 作図より1回反射の場合の反射角は θ'''=4θ'−2θ となります。 |
水の屈折率を1.33として数値的に解析したものがグラフです。これより、以下の3点が分かりました。 @入射角0°から90°に対して反射角は0°から43°に限られ、反射光は光軸に対して43°以内の領域に現れる。これが主虹の内側の空間が明るく見える理由と考えられる。分散は起こるものの、いろんな角度からの光が重なり合うため全体に白っぽくなる。 A水滴に対する入射角が57°〜62°の光は光軸に対して43°の角度に反射される。この位置が最小偏角であり、入射光が多く集まるためスペクトルは最も明るく見える。 B@,Aより主虹が光軸に対して43°の角度に見えるのは、その角度が水滴の最小偏角(反射光の最も外側で、最も明るい)の位置だからである。 |
|
《ビーカーとレーザー光による検証実験》 右図の要額で検証実験を行いました。ビーカーの直径(12cm)が無視できるようにスケールを大きくとったところ、ちょうど物理室の後ろ隅に反射光が現れました。 arctan(659/732)=42.0°なのでなかなか良い一致だと思います。白色光の場合は暗いのでその位置に行かねば分かりませんが、連続スペクトルが確認できました。 |
|
検証実験装置 | 参考文献です。 |
弦の定常波発生装置 (田中さん) 今年物理を担当しましたが、実験装置がそろっていないので、やむなく自作しました。 弦の定常波の発生装置です。 スピーカーで弦を振動させ、反対側は滑車で糸の長さを変えられる様になっています。 きれいに2倍振動、3倍振動がでます。 おもりの質量も簡単に変えられるようになっています。 |
||
回折格子 (田中さん) シート状の回折格子をアクリル版にはさんでやると、手軽に回折模様が見られます。これも生徒が一度に見られるための手作り道具です。 |
4時間回り続けるコマ (奥谷さん) 回してやると、光りながら一定の速度で回転を続けます。 逆方向に回転させるとやがて止まります。 本当に4時間回るかまでは確認しませんでしたが・・・・・・。 中にはボタン電池が入っています。 中にモーターがあり、それで回り続けるのだろうということは意見が一致しましたが、モーターの回転子は界磁(外側)と逆方向回転か同じ方向か意見が割れました。 分解してみるのが早道ですが、1つしかないのでと拒否されました・・・・。 |
||
シークレットペン (奥谷さん) 岐阜の物理サークルでも紹介されていたシークレットペンです。何と105円。 それで紫外線を出すLED内蔵なのですから、それだけでも十分な価値あり!。 |
琥珀 (奥谷さん) 静電気でおなじみの琥珀です。昆虫が含まれているものもあります。 右の琥珀は10cmぐらいで、これを磨いて表面をぴかぴかにするのだそうです。 磨いていない琥珀はそんなに高くないようです。東急ハンズで探してみてください。 |
交流発電 (山岡さん) 交流の単元で、交流の発電を説明するために交流モーターを見つけようとしましたが、最近は誘導モーターばかりです。しかたがないので自作しました。 磁石が回転子になっているモーターであり、3Hzぐらいの交流を流すと回ります。手で回せばLEDぐらいは光らせることができる発電機でもあります。 |
||
この発電機の波形を見ると右の写真のようにとても正弦波には遠い波形です。 では、正弦波を作り出すにはどんな発電機を作ればいいのでしょう。 一様磁界で一巻きコイルを回転させればできますが、そんな発電機は実用的ではありません。たくさんコイルを巻くとどうしても乱れた波形の発電になります。 発電所の発電機はどんな工夫できれいな正弦波を作り出しているのでしょうね。発電の品質まで考えると、これもまた難しい問題を含んでいそうです。 |
放射温度計で温度変化を測る (児島さん) 放射温度計で、水の温度を測り、ケースを何度も振って水の温度が上がるかを調べます。手で持つと体温の影響が出るので、木で挟んで振りました。 19.5℃から20.0℃へ変化しました。 うーん、もう少し変化して欲しいですね。 |
||
今度は手のひらの温度です。33℃。手を一生懸命こすった後測ってみると、何と38.5℃。確かに摩擦で大きく温度変化します。 (皮膚感覚でわかるという声もあり・・・・・) こすっている最中の顔の温度変化を測ってみようという提案で、早速測定。 32℃から34℃にあがりました。 この放射温度計は、ポインターで測定点を確認できるので、どこを測っているか明確でわかりやすいですね。 各学校に1台は欲しいですね。 |
||
モーターは発電機 (林さん) 電池で回る大型モーターです。これも手で回してやると発電することがわかります。 山岡さんの交流モーターもまた発電機になりました。 モーター=発電機なんですね。 |