2006年5月20日(土)の例会の記録の第2ページです


飯田式新圧気発火器
(飯田さん)
 空気の断熱圧縮でチリ紙を燃やすという圧気発火の実験は、よく知られていますが、少々力自慢でないと、失敗することも多々あります。女生徒ではなかなか成功しないことがあります。
 そこで新工夫。
 筒の長さを長くして、ピストンの持ち手を大きくして、多少非力でもきっと成功する飯田式圧気発火器を作りました。

 女性の成相さんにやってもらいました。が、残念ながらうまく発火せず。
 従来のものより小さな力でも発火しますが、やはり多少のテクニックが必要でした。

 例会の最後には、成相さん何とか成功できました。よかったですね。

 一方、最近の女生徒は十分力持ちだから、新式でなくとも大丈夫との声もあり・・・・・・
 
先にチリ紙を入れ・・・
 大きなもち手にしています。

 上から強く押します。

 火のついた瞬間。
 ピントとあわせは難しい・・・・

トスバッティングマシン
(伊藤さん)
 100円ショップでトスバッティングマシンを見つけました。ボールを載せて軸を下に沈めると、しばらくしてボールが跳ね上がるというおもちゃです。
 早速これを利用して、慣性の実験。
 
 写真のようにペットボトルのふたを置き、その上にスーパーボールを載せます。このマシンを台車に載せて、ころあいを見計らって走らせます。
 ほぼ等速度で動いていますので、飛び上がったボールはマシンの所に落ちてきます。

 とても安価に楽しい実験ができますね。
 

質問
(鈴木さん)
 鈴木さんが、物理サークルに聞きたいと2つの質問を持ってきてくれました。
<質問1>森村誠一の「悪魔の飽食」のなかに、人間を真空室に入れ、徐々に空気を抜いていくと、目の玉が飛び出たりすると記述されているが、これは正しいか。
<質問2>ペットボトルに圧縮空気をつめ、栓を抜いて断熱膨張をさせ雲を作る実験があるが、何度ぐらいに下がるか。
 
 深海魚を急に水面にまで引き上げると、目が飛び出ることはよく知られています。映画でも、真空中に飛び出した人の目が出っ張り、顔が膨らむシーンが使われていたりします。急に低圧下におかれたらそのようなことがあるかもしれませんね。 
 でも徐々に圧を下げていったらどうでしょう。高山に登山すると目が飛び出るなどということは聞いたことがありません。
 実験してみればいいのでしょうが、危険がいっぱいの実験になりそうですね。

 質問2には、飯田さんが4倍圧縮の空気隗を1気圧まで断熱膨張させた場合の計算をしてくれました。ポアッソンの式を利用して計算すると、約30度の空気が、マイナス80度ぐらいに下がることになります。
 実際には、途中の露点で水蒸気の液化が始まり、大量の気化熱を放出しますので、そんなに下がらないということになります。
  ペットボトルで雲を作る実験をしたときに、容器の内部が実際に何度になっているか、うまく測る方法があるなら、測ってみたいですね。

地下鉄事件
(杉本さん)
 5月の新聞に次のような記事が載りました。杉本さんはこの記事をもとに、運動の問題を作成。教材にしてしまいました。
 記事から、出来事の流れを整理すると次のようになります。
     運転手が手袋をとりに運転席を離れる
            ↓
    運転席のドアが閉まり運転席に入れなくなる
            ↓
    運転手は最後尾の車掌のところへ向かう
            ↓
      車掌が緊急ブレーキをかける
            ↓
        駅に停車する

 車掌がブレーキをかけるまでは、電車は等速度で走っており、その後は等加速度運動をしたと考え、車掌がブレーキをかけたのは運転手が運転席を離れてから何秒後かをもとめさせます。
  
 計算してみると96秒になります。
 
 身近で起きた事件(?)が、学んでいる知識で理解できるということは、知識は力だ、ということを実感する良い例になると思います。運転手には気の毒ですが・・・・・

結晶モデル
(船橋さん)
 倒産した会社の方から安価に分けていただいた良質の発泡スチロール球をつかって作った結晶モデルです。
 ともかく大きいので迫力があります。

 面心立方格子。
 右の写真は体心立方格子。一路ずれても同じ構造が続きます。
 金属などの延性展性の説明にも使えます。 

 まともに購入して作ったら、かなり高価な作品になってしまいます。良い知人をお持ちでしたね・・・・。
 





気体中の音速
(林 正さん)
  「気体の音速は分子の熱運動を表している。」 
 気体の種類や温度を変えて音速を計測すれば、分子運動のイメージをつくる実験になるのではないかと考え、アクリル管内の気体の音速を測る実験を開発しました。

 コンデンサーマイク。管内2箇所に設置。
 マイク間を音が伝わる速さを測定する。
 管内にブタンガスを下から入れ、空気を上方のビニール袋に追い出します。
(どのくらい空気がでたかわかる。これはgood!)
 
 板をたたいて、鋭い音を一発。
 この音をコンデンサマイクで拾い、マイク間の時間差で、音がマイク間を伝わる時間を計測します。
 マイク間距離÷所要時間
で音速が出ます。
 
 空気では343m/sでしたが、ブタンガスを入れると、
220m/sの値が出ました。

表示兼計測装置(マイク間の伝達時間を測定)
 リボンヒーターという布状のヒーターを使い、音速の温度変化も測定できます。
 

歳差運動を続けるコマ
(山岡さん)
 奥谷さんと同じく、山岡さんも回り続けるコマに挑戦しました。
 軸の上にのせ、そこで回り続けるコマです。重心が下方にあるので倒れません。やじろべえコマですね。
 スタート時にコマが回っていなくてもいいというのが特徴。
 あとは、電池でモーターを回し、それでコマが回り続けると言う仕組みは同じです。
 尻振りダンスのごとく揺ら揺らゆれながら回り続けます。、

磁界中で回り続けるコマ
(山岡さん)
 電池ではなく、磁界から力を受けて回り続けるコマです。
 丸い円盤にL字金具とネオジム磁石で磁気ダイポールをつくります。
 3Hz〜4Hzぐらいの交流をコイルに流してやります。

 このコマは自動で回りだしはしませんが、最初に回転を与えてやると、回転が速くなったり遅くなったりしながら回り続けます。

 構造的にはモーターそのものですね。回転子が固定されていないでコマになっているというモーター。

 いろんな回り続けるコマがでてきましたね。
  ↑奥に見えるのが低周波大電流発生器。
  大電流と言っても数Aていどだが・・・

重さの感覚
(佐野さん)
 同じ質量で、大きさが大きく異なる2つの金属球。手に持ってみると小さい方がうんと重く感じます。
 手は、密度を感じている(!?)
 
 同じ皿に載せてみたらどうだ?
 目をつぶって載せてもらうと差はないようですが、球が転がるとすぐわかるようです。
 袋に入れて比べても差はないようです。

 物理量が私達の感覚にどう影響を与えるか、普段授業ではあまり扱わないテーマですが、簡単に体験でき、面白いし、良い教材になりそうですね。視覚との関連もあるかもしれませんね。
 

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