身近なドリンクで燃料電池を作ろう!
  
 (コーヒー,紅茶,お茶などで燃料電池)学習指導案

電子メロディーをならしてみましょう。
  

燃料電池自動車を作って,自動車を動かそう!

モーターをまわしてみよう。
  

モーターが回っているところ (約2Mb)(右クリップで保存してから見てください)

自動車を走らせてみよう。


自動車が動いているところ (約1.6Mb)



竹串を炭にした電極を用いて燃料電池を作ろう
 
1.はじめに
 
 今世紀の前半,家庭で使う電気は,各家庭で発電できるようになるといわれている。燃料電池の大きさは冷蔵庫と同じくらいの大きさになり,各家庭のベランダに燃料電池が置かれる日も近いと考えられれている。   
 21世紀のはじめの頃は,電力会社が発電所で作った電気が,各家庭にとどけられている。火力発電所や水力発電所や原子力発電所で発電された電気が,高圧送電線によって送電され,家のそばの電信柱から各家庭に電気を取り入れている。
 
2.なぜ,高圧送電線にするのか
 
 発電所で発電した電力のすべてを各利用場所で利用できるとよいが,実際には遠くの発電所から運んでくる間の電線で,電気エネルギーが熱エネルギーになって,いくらかにげてしまう。これは電線に電流が流れると,ジュール熱を発生してエネルギーを失うためである。したがって,電流を弱くし電圧を高くして,この損を減らす必要がある。このため,送電線では高電圧(10万ボルト)にしているわけである。
 しかし,各利用場所で発電すれば,送電線でのエネルギーの損が生じない。そこで,太陽電池もみならず燃料電池に注目が集まるわけである。
 
3.燃料電池を作ってみよう
 
 用意するもの            
 写真のフイルムケース,ゼネコン(なければ006P(9Vの乾電池)),竹串,アルミ箔,カセットコンロ(ガスバーナー),電子メロディー(なければ,テスターやLEDなど),
 
(1)電極の作製

 竹串を用意し,3〜4cmの長さに切る。

 
 
 
 
 
 
 
 

 これをアルミ箔でくるむ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アルミ箔でくるんだ竹串を,カセットコンロで蒸し焼きにする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 竹串は,2〜3分程度蒸し焼きにすると,電気伝導性をもった炭になる。このとき,できた竹炭を打ち合わせると,備長炭のようにカンカンと音がなれば,大丈夫である。
 
 
 
 
 
 
 


 
           

 
 
            

 
(2)燃料電池本体の作製


 写真のフイルムケースのふたに,穴を2つあけ,それぞれの穴に,竹串で作った炭を1本ずつさしこみ,電極とする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

フィルムケースに3/4くらい水を入れ,フイルムケースのふたをする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 竹串で作った炭の電極にゼネコンをつなぎ,ハンドルを回して発電し,フィルムケース内の水を電気分解させ,水素と酸素を発生はせる(ゼネコンが無い場合には,9Vの乾電池をつなぎで電気分解をする)。もしも,水の電気分解が起こりにくい場合には,電解質を少量くわえるとよいが,この方法で,十分に電気分解が行われ,水素と酸素が発生することが確かめられる。

 以上で,燃料電池の完成である。

 燃料電池は,水素と酸素を反応させて電気を取りだす電池である。電気分解によりできた水素と酸素を利用して発電してみよう。両極に電子メロディーをつなぐと,音が鳴り出すので,燃料電池が発電していることが確かめられる。また,テスターで電圧を計ってみよう。

 なお,私のお得のワンパターンであるが,電解液に,コーヒも利用できる。電気分解も起こるし,燃料電池としての発電もうまくいった。その他に,アルカリイオン水などを,電解液に入れてもうまくいったので,いろいろな溶液で試すのも面白いと考えられる。

 要注意!!食塩をくわえると塩素ガスが発生しする。そのため,発生したガスが,水素と塩素になり,この両方を化合させても,燃料電池とは言わないので要注意である。
 
  文 献
滝川洋二「竹やうどんでフィラメントをつくる」『ガリレオ工房の身近な道具で大実験 第2集』大月書店,1999,pp.20-23

  付 記
 滝川先生には,関西電力のサイエンスキッズ実験教室で,竹串フィラメントの作成について,直接ご指導を頂きました。そのときの竹串フィラメントをもとに,燃料電池における竹串炭電極へと,アイデアをふくらませ応用させて頂きました。ありがとうございます。