学 習 指 導 案

指導者:○○ ○○

指導日時:2001年 6月 ○日,○日,○日,○日

指導場所:物理実験室

指導学級:物理○b講座(男子20名,女子8名,計28名)

指導教官:川村 康文

 

1.授業の題目 : 生徒実験「等速円運動」

 

2.単元設定

(1)単元観

 これまで,一年間かけて物理の基礎を学習してきたが,いずれの単元にしても円運動を伴った力学的解析はしなかった.しかし,円運動は自然界の運動解析においては避けて通ることの出来ない現象である.円運動は慣性座標系と非慣性座標系での見方によって異なって観測される.

本単元においては実際に円運動を直接体験することによって,非慣性座標系における力学的特性を解析,発見し,物理学的な実験の解析方法を知ることを目的としている.

(2)生徒観

 本実験においては,等速円運動の理論的講義は事前にされていない.今回,指導の対象となるのは理系の高校3年生であり,物理を習い始めてから1年を過ぎた時期である.時期的には物理ができる生徒とできない生徒に別れ始める時期である.また,実験となると非常に面倒くさがる生徒も多くいると予想される.

(3)指導観

 指導の方針としては,実験を通して生徒自らがデータを出し,処理する過程を学ぶことに重点を置き,生徒同士のディスカッションなどによって色々な方向から対象を見る訓練がなされるよう指導をする.

 本実験の目的から,既習の公式を単に当てはめ,その妥当性,誤差を吟味する実験ではなく,実験結果から自分なりの公式,結論を理論的に導く体験を生徒にしてもらうため,受験物理の公式のに走ること無いよう助言を与える.ただし,生徒に実験目的は明確に伝える.

 今回は実験を通して数式による解析法とは違う一面に触れることで,物理に必要な実験解析の感覚を持ってもらうことを第一に考える.

 

3.授業の獲得目標

(1)1時間目,2時間目

 フロッピーケースを利用した等速円運動実験器を用いて,生徒自らが加速度の測定を行い実験データをそろえる.実験方法および処理方法はこちらから指定するものとするが,実験データの計測範囲,回数は基本的に任意とする.ただし,適宜助言を与える.

(2)3時間目,4時間目,5時間目,6時間目

 前回行った実験により得られたデータをグラフ化等の方法を用いて処理する.その結果を元に何らかの法則を見つけだすよう試行錯誤する.それに応じてデータの再計測が必要となれば順次計測する.また,基本的な統計ソフトのリテラシーを習得する.

(3)7時間目,8時間目

 これまでのデータおよび実験結果を元に考察したことがらを実験レポートとしてまとめる.レポートは技術報告書の形態をとり,理論的に展開し,端的にまとめる.

 

4.必要な教材

(1)1,2時間目

・等速円運動実験器(1台)  ・実験プリント(各人一枚配布) ・グラフ用紙

・筆記用具  ・外部出力可能なビデオカメラ(1台)

MPEG1キャプチャ可能なパソコン(1台) ・パソコン各班1台

関数電卓 (各班一台以上) ・ストップウォッチ(班台数分)

(2)3,4時間目

・筆記具  ・パソコン各班1台(エクセルインストール済み)

等速円運動実験器(1台) ・MPEG1キャプチャ可能なパソコン(1台)

外部出力可能なビデオカメラ(1台) ・プリンタ ・グラフ用紙  ・定規  

・数色の色ペン  ・実験プリント ・関数電卓(各班一台以上)

・ストップウォッチ(班台数分)

(3)5,6時間目

・筆記具  ・レポート用紙  ・グラフ用紙  ・定規  ・実験プリント

・パソコン各班1台(エクセルインストール済み) ・プリンタ

・等速円運動実験器(1台) ・MPEG1キャプチャ可能なパソコン(1台)

関数電卓(各班一台以上) ・ストップウォッチ(班台数分)

・外部出力可能なビデオカメラ(1台)

(4)7,8時間目

・筆記具  ・レポート用紙  ・グラフ用紙  ・定規  ・実験プリント

・パソコン各班1台(エクセルインストール済み) ・プリンタ

・等速円運動実験器(1台) ・MPEG1キャプチャ可能なパソコン(1台)

関数電卓(各班一台以上) ・ストップウォッチ(班台数分)

・外部出力可能なビデオカメラ(1台)

 

5.授業展開

(1)1時間目:フロッピーケース型加速度計を用いた生徒実験(物理実験室)

時間

学習活動

説明

留意点

5分

・挨拶

・出欠の確認.

・プリントの配布

・プリントの配布と同時に今回の実験の題目を説明する.

・席はあらかじめ名簿順に班分け扉に貼りだし,それに則して座る.

20分

プリントを使って本実験の趣旨を説明.

同様に実験器具の使い方,実験データの処理についても説明を加える.

等速で回転する物体にかかる力は中心からの距離によってどのように変わるのか.また,回転速度との関係,周期の変化はどのようであるか.

実験装置の扱いには十分に注意し,手順を守ること.

水の傾きによる力の求め方はあらかじめ板書しておき,それを使って説明する.

ビデオ,およびコンピュータの扱いには注意するよう言う.

圧縮形式はMPEG1として,ネットワークを利用して,タワー型とノート型とのデータ交換に使う.

20分

実際に器具を使ってデータの計測に取りかかる.

ビデオに撮った映像はキャプチャした後,各班でデータを整理する.ここで,データの処理としてグラフ化の手法を用いる.

ビデオ撮影の待ち時間の間に計測したデータをグラフ化する.

グラフはそれぞれ縦軸横軸に何が示されているのかを明示して,データの種類ごとに色分けすると見やすくなる.

グラフの関係から関数関係を決定する.

使用できるパソコン,ビデオカメラは,実験準備の段階で正常に使用できるか動作確認をする.

一回目はこちらが全体用に6種類の速度での撮影を行い,映像をプリントアウトしたものを配布し,生徒一人一人がそのデータ処理をする.

適宜巡回し,データ処理,ビデオ撮影,パソコンへの取り込みに戸惑っている場合は助言し,場合によっては手伝う.

生徒がグラフの関係式を導くのに手間取っている場合は,グラフが簡単な線形となるように誘導する.

コンピュータリテラシーを習得している生徒には積極的に手伝ってもらうよう言う.

5分

休憩中の注意を行う.

ベルが鳴り次第休憩に入る.

休憩中は実験器具(加速度計)の使用は禁止する.

データ処理は続けてもらってもよい.

・パソコンの電源を切る場合は手順通りに終了処理をするよう指導する.

 

(2)2時間目:フロッピーケース型加速度計を用いた生徒実験(物理実験室)

時間

学習活動

説明

留意点

1分

1時間目の続き

各班員そろっているかの確認

・出席確認後,前授業同様に初めてもらう.

・席は前回の授業と同様の並びで座る.

40分

加速度計を使って実際に加速度の測定を行ってもらう.

ビデオに撮れた映像はキャプチャした後,プリントアウトし,それを基に各班でデータを整理する.ここで,データの処理としてはグラフ化をするが,初めの内は手書きでする.

作ったグラフより,縦軸と横軸に取った物理量がどのような関係にあるのかを推測し,それを裏付けるような結果をさらに示す.

適宜巡回し,ビデオ撮影,パソコンへの取り込みに戸惑っている場合は助言,場合によっては手伝う.

グラフの関係式が導けなさそうであれば,グラフが簡単な線形となるように誘導する.

コンピュータリテラシーを習得している生徒には積極的に手伝ってもらうよう言う.

9分

実験器具の後片づけ.

パソコンの終了処理

挨拶をする.

実験データは次の時間まで大切に保管すること.

パソコンの終了処理について順に誘導する.

次回も物理実験室に同様に入ることを言う.

・パソコンの電源をいきなり切ったりしないように注意する.

 

(3)3,4時間目:実験データ処理(物理実験室)

時間

学習活動

説明

留意点

5分

・出欠の確認.

・プリントの配布(表計算ソフトの使い方)

・今回は前回と同じ事をしてもらうが,グラフの作成において,コンピュータによる処理を取り入れる.

・プリントの配布に時間の無駄がないよう留意する.

20分

プリントを使って,パソコンを使った実験データの処理について説明を行う.

表計算ソフトのグラフは最小自乗法により求められている.最小自乗法についてそのアルゴリズムを説明する.

実験データを表計算ソフトに打ち込み,表を作る.

作った表より,グラフ化し,近似曲線を描かせる.

各自が前回および今回の授業で作った手書きの近似曲線と比べ,どのような差があるかを考える.

手書きのグラフは下書き程度で,提出は表計算処理をしたグラフとする.

手書きは,実際に手でグラフを描くことによって,その図中に含まれる関係が見えてくることが多いことを念頭に置く.

表計算ソフトによって得られた近似式は全面的に信用するのではなく,参考程度にする.

75分

加速度計を使ってデータの追加計測をする.

実験データの処理を行う.

実験データは各班毎に数種の速度でのデータを用いる.

グラフはそれぞれ縦軸横軸に何が示されているのかを明示して,データの種類ごとに色分けすると見やすくなる.

適宜巡回し,データ処理,ビデオ撮影,パソコンへの取り込みに戸惑っている場合は助言し,場合によっては手伝う.

コンピュータリテラシーを習得している生徒には積極的に手伝ってもらうよう言う.

希望があるならば,表計算ソフトによって描いたグラフを出力しても良い.

5分

休憩中の注意を行う.

・ベルが鳴り次第休憩に入る.

休憩中は実験器具(加速度計)の使用は禁止する.(立ち歩くことが多いので危険)

・データ処理は続けてもらってもよい.

・パソコンの電源を切る場合は手順通りに終了処理をするよう指導する.

 

(4)5,6時間目:実験データ処理(コンピュータ室,物理実験室)

時間

学習活動

説明

留意点

5分

4時間目の続き

出欠の確認

・出席確認後,前授業同様に初めてもらう.

・席は前回の授業と同様の並びで座る.

85分

加速度計を使ってデータの再,追加計測をする.

・実験データの処理を行う.

表計算ソフトによって描いたグラフを出力しても良い.

適宜巡回し,データ処理,ビデオ撮影,パソコンへの取り込みに戸惑っている場合は助言し,場合によっては手伝う.

コンピュータリテラシーを習得している生徒には積極的に手伝ってもらうよう言う.

実験データを採取できるのはこの時間を含めて,残り2時間ほどである.

10分

実験器具の後片づけ

パソコンの終了処理

挨拶をする.

実験データは次の時間まで大切に保管すること.

パソコンの終了処理について順に誘導する.

次回も物理実験室に同様に入ることを言う.

・パソコンの電源をいきなり切ったりしないように注意する.

 

(5)7時間目:実験レポートの作成(コンピュータ室)

時間

学習活動

説明

留意点

5分

・挨拶

・出欠の確認.

・今回は前々回と前回で得られたデータとグラフなどを元に,実験レポートを書いてもらう際の基本的事項についていくつか述べる.

座席は前回と同様に着席する.

事前にレポートを書く際の教科書に載っていない注意を板書しておく.

20分

教科書を使って実験レポートの書き方の説明をする.

今回の実験レポートは技術報告書の形態に近い形で書いてもらう.

レポートの構成は,

概要,1.目的,2.理論,3.実験方法,4.結果,

5.考察,6.結論,

参考文献,(感想),付録

 とする.

・字数,およびレポートの枚数は指定しないが,冗長にならないようにする.

理論において既知であることは,今回の場合,水の傾きによる力の導き方のみである.

考察は感想ではなく,理論的な展開および,考えに基づいて結論,予測を導き出すものであることに注意しなくてはならない.

結果は実験によって得られた結果を事務的に報告し,結論は目的に沿ったものである事に注意する.

感想は,1〜2行程度で何を書いてもよい.

20分

もし,実験データが十分でない場合は,加速度計を使って追加計測をし,実験データの処理を行う.

レポートの作成を行う.

実験データの採取は今回で最後である.再,追加計測を行う班は急ぐこと.

結果の処理について,生徒同士でディスカッションすることで考察を深めることを勧める.

適宜巡回し,作業が滞っている場合は助言を与える.

5分

休憩中の注意を行う.

・ベルが鳴り次第休憩に入る.

次の時間でデータ採取は終了であることを告げる.

レポート作成は続けてもらってもよい.

教室の移動を指示する.

パソコンの電源を切る場合は手順通りに終了処理をするよう指導する.

 

(6)8時間目:実験レポートの作成(物理教室,物理実験室)

時間

学習活動

説明

留意点

1分

7時間目の続き

各班員そろっているかの確認

・出席確認後,前授業同様に初めてもらう.

・席は前回の授業と同様の並びで座る.

40分

もし,実験データが十分でない場合は,加速度計を使ってデータの追加計測をし,実験データの処理を行う.

レポートの作成を行う.

実験データの採取はこの時間で最後である.追加計測を行う班は急ぐこと.

結果の処理について,生徒同士でディスカッションすることで考察を深めることを勧める.

適宜巡回し,作業が滞っている場合は助言を与える.

9分

実験器具の後片づけ

パソコンの終了処理

レポート提出の指導

挨拶をする.

パソコンの終了処理について順に誘導する.

レポートの提出期限は授業中の出来具合によって判断し明確に伝える.

実験レポートは添削すべき点が有れば添削し,後に返却することを生徒に伝える.

パソコンの電源を切る場合は手順通りに終了処理をするよう指導する.

 

6.本時の評価

実験目的を的確に捉え目的に添った実験データを集めることができたか.

実験データを適切な方法を用いて処理できたか.

処理した実験データを元にして自分なりの理論を展開できたか.

既に知られている結果や理論について自分で調べることができたか.

実験を通して等速円運動の特性を知り,理解できたか.

自然現象に対する物理的考察力を養うことができたか.

 

7.配布プリントおよび板書

(1)1時間目配布プリント

実験「等速円運動」

<はじめに>

 これまで,力学として学習してきた内容は直線運動が中心であった.しかし,自然界における運動が全て直線運動であるわけではなく,複雑な曲線で構成される運動も少なくない.

 本実験において曲線運動の中でも最も単純な等速円運動の特性を解析する.

 

1.目的

 本実験の目的は,フロッピーケースを用いて作成した等速円運動実験器を用いて等速円運動の特性,特に回転周期と回転半径,運動する物体に生じる力の関係を明確にし,等速円運動の理解を深める.

 

2.実験方法(器具の扱い)

(1)フロッピーケース型加速度計の設置.

 フロッピーケース型加速度計(以下加速度計)を机の上に水平に置き,色を付けた水の入ったフロッピーケースを加速度計の目盛に合わせて固定する.

 加速度計の中心につないだスライダックのアウトプットを30V〜50V程度の範囲の一定電圧に固定して,モータを定速で回転させる.

(2)実験データの取得.

@回転周期Tの取得

 ストップウォッチを用いて回転する加速度計の周期T〔s〕を測定する.これは3回ほど計測し,その平均を取るものとする.

Aビデオカメラによる水面の撮影

 ビデオカメラによって回転するフロッピーケース内の水面を撮影する.撮影時間はフロッピーケースが5周もすれば十分である.

B撮影したデータをMPEGキャプチャする.

 撮影した映像をデジタル化,圧縮するためキャプチャ可能なパソコンに接続する.ビデオに撮った映像はソフトを使ってMPEG1エンコードし,フロッピーに保存し,各班のパソコンに移して再生を可能にする.

C映像を静止画として記録し,プリンタ出力する.

 再生した映像を水面が正面に来そうな位置でコマ送りにして,ちょうど正面に来た画像を静止画として保存する.保存した静止画をプリンタで出力する.

(3)実験データの処理.

 プリンタより出力した画像から得られた水面の傾きの角度θ〔rad〕を用いて,各回転半径において,加速度を求め,作用する力Fを決定する.

 計測したデータを表にする.表は「3.データ処理法(2)表の作成」を参照.

(4)得られた実験データのグラフ化.

 得られた実験データをグラフ化する.少なくとも,半径r―加速度グラフは作成する.

 

3.データ処理法

(1)水面の傾きによる加速度の導出

 水槽に重力以外の力が生じている場合,

水面の水平線からの傾きをθとすると,

=mtanθ の力が生じていることが解る.(図1)

 これと,運動方程式=mから,

水槽にかかっている加速度の値が

tanθ として求まる.

 

                                 図1

(2)表の作成

 本実験において作成する表は,以下のような形態をとる.(単位省略)

  半径r

 

周期T

r=0.25

r=0.30

r=0.35

r=0.40

r=0.45

r=0.50

θ

θ

θ

θ

θ

θ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(θ:水面の水平線からの傾き,:水面の傾きから導出した加速度)

ここで,半径rは0.25から0.50まで0.05間隔で6種類とる.また,周期Tは任意の5周期をとり,半径と周期の組み合わせは30通りとする.

 

4.諸注意

加速度計は扇風機のモータを使用しているため,十分に注意すること.

パソコンの終了は手順を守り,決して電源をすぐに切ったりしないこと.

ビデオカメラ,パソコンなど,丁寧に扱うこと.

 

 

 <水面の傾きによる加速度の導出> 板書案 

水槽内にm〔kg〕の水が入っている.

水槽に加速度がかかっている.

 右図に置いて,水面AA’は水平面からθ〔゜〕

傾むいているとすると,加速度がかかることから

生じる力Fと,重力mの合力F’が水槽内の水に

かかっていると言える.(力は水面と垂直な方向に

かかっている.)

   ’=m

   =mtanθ

   F=mより

   m=mtanθ

 ⇔  = tanθ

 

(2)3時間目配布プリント

表計算ソフト(Excel)でのグラフ描画

 

@図1のようにセル(箱)に数値を入力し,表を作る.作った表全体をドラッグ(左クリックしたままマウスを移動)し,グラフにする範囲を指定する.

Aグラフウィザードのアイコンをクリックする.もしくは,メニューバーから挿入()を選び,その中からグラフ()を選択.(図2)

Bグラフウィザードが起動したら,グラフの種類を選択する.今回の場合,散布図,折れ線図が妥当であろう.また,それぞれの中から形式を選び,“次へ”をクリックする.(図3)

C図4の様に表示されれば,グラフの系列を選び,“次へ”をクリックする.グラフの系列は行(横方向)を固定してグラフを描画するか,列(縦方向)を固定して描画するかを選択できる.

Dグラフオプションでは,グラフのタイトルや,x,y軸が示すものを入力し,“次へ”をクリックする.(図5)

E図6ではグラフを作成する場所を選択できるが,基本的にどちらでもよい.新しいシートを選べば,大きく表示できるが,データと同時に見ることはできない.オブジェクトを選べば小さい表示となるが,データと同時に見ることができる,という程度でよい.

F次に近似線を表示したい場合,図7のようにグラフの近似線を表示したい線上で右クリックをして近似曲線の追加を選択する.すると,図8−1のように表示されるので,追加したい近似線を選択する.また,オプションからは,数値表示や,切片の設定などが可能である.

 

    

     図1              図2               図3

 

     

     図4              図5             図6

 

    

     図7             図8−1           図8−2

 

(3)7時間目板書

 報告書の書き方

 報告書の書き方は教科書p.162−163(平成13年度用東京書籍)を参照のこと.

 レポートの構成は,概要,1.目的,2.理論,3.実験方法,4.結果,5.考察,

 6.結論,参考文献,(感想),付録とする.

<注意>

報告書には表紙を作り,表紙に題目,氏名などを明記すること.

2ページ目,目的の項の直前に,本実験の全体を通した概要をまとめること.

結果には実験より得られた結果を事務的に記すこと.結論は目的に沿って結論づける必要がある.

考察とは感想と別物である.理論的に自分の考えをまとめること.また,参考文献から引用したのであれば,それが判るように番号などをふること.感想は巻末に記す.

付録は本来レポート本体にまとめられなかったことを付け足すものである.今回の場合,自分の得た知識をまとめてみても良い.