コンデンサー一体型フランクリンモーター


高橋善樹@会津物理サークル
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 簡易型の自作フランクリンモーターは各種普及しているようですが,ここではプラスチックコップのコンデンサーを支持台兼用とし,フィルムケースのキャップを回転子としたものを紹介します。

材料:プラスチックコップ2個,アルミホイル,つまようじ,
    フィルムケースのキャップ(写真のタイプ),
    セロテープ,両面テープ
  

1.回転子のつくりかた
 (1) キャップの周囲に両面テープを巻き,アルミホイルを貼ります。
 (2) 1周を12等分して(9.5mmほどになります),カッターで切れ目を入れてひとつおきにアルミホイルを両面テープごとはがします。
 (3) うらの中心に「でべそ」があれば,それをつめでひっかいてとった上で,ボールペンの先でへこみをつけてできあがり。
  

2..コンデンサー一体型支持台のつくりかた
 (1) 2つのコップの底の中心に,ピンで下穴を開けた上で,つまようじがきつく入るように,ようじでグリグリしてひろげておきます。
 (2) 2つのコップの側面にアルミホイルを巻きます。このときホイルを扇形に切るか,または大きめに貼ってから余分なところを切り落とせばすきまなく貼れます。
 (3) 一方のコップの底の端に5mm×15mm程度の穴をあけます(ブラシの出口)。
 (4) アルミホイルを1cm幅に4〜5つ折にしたものを両方のコップのアルミにセロテープで貼って,写真のように立てます。これがブラシになります。
 (5) コップを2つ重ねて,端の穴からブラシを出し(外のアルミとある程度間隔をあけること),また中央の穴からつまようじを出して,高さを調節します。ブラシは写真のように折って三角に切ります。
 (6) 2つ折にして20mm×100mmほどにしたアルミホイルを集電旗として外側にセロテープで貼ればできあがり。
  

3.まわしかた
 (1) つまようじに回転子をのせて,小さな力で回転するのを確認します。
 (2) ブラシを回転子に触れるか触れないかぐらいに位置を調節します。
 (3) 電源は塩ビパイプ(水道配管に使用するもの)が手軽で便利です。適当な長さのパイプを集電旗に近づけて,猫皮かティッシュペーパーでこすります。
 (4) 根気よくこすり続ければ,ブラシと回転子が力を及ぼしあってゆれたりし始めます。こうなればOKです。さらにがんばれば回転がはじまり,しだいにスピードをあげていくでしょう。こするのをやめても,コンデンサーの電荷でしばらくは回転が続きます。
 (5) なかなか回らないときは,ブラシの配置を調節してみましょう。また,コンデンサーはうまく充電されていますか?両極を手で触れると感電しますので気をつけましょう。金属でショートさせたときバチッと火花が飛べばOKです。うまく充電されないときは両極板がどこかで近づきすぎていないか確認してください。また,湿度が高いと静電気が生じにくいので,夏場にこの実験をするには,エアコンがきいて乾燥している室内でやるのがいいでしょう。