台北通信 第2回                   

 第2回は台北で有名な建物を紹介してみます。観光などでも注目されている人気
スポットは日本と関係することが多く、台北日本人学校の社会科副読本
「新編 みんなで学ぼう 台北 台湾」、中学部の社会科副読本「台北ウォーカー」
でもたくさん紹介しています。

1 TAIPEI 101

 高さ508m、地上101階の高層ビル。このビルは7年間の工事を過ぎて、
2004年の秋に世界一高い建物として完成しました。
エレベーターは、1分間に1010m(時速60.6km)の速さで上昇します。

               

 地震や台風が非常に多い台湾ですから、防災対策には特に力を入れ
たそうです。工事には日本の熊谷組、エレ
ベーターは東芝が担当しま
した。日本の技術は世界で大
きく貢献しています。
 1231日のカウントダウンでは、この建物の各階か
ら花火が打
ち上げられ、そのダイナミックな光景に度肝
を抜かされました。

2 総統府  

 1895年の下関条約で日本に譲り渡されることになった台湾を統治する
ため建設されたのが総督府です。
 1945
年に台湾が中国に返還され、この建物も台湾省行政長官公署に
かわりました。
 1949
年大陸から台湾にきた蒋介石の国民党政府が新しい家主となり、
翌年から中華民國の総統府になり現在に至っています。

 中に入るためには、厳重なチェック受けて身元を明らかにしなければ
入れません。

     

 2年前にたまたま日本人を招く日があり見学させてもらいました。

 紅色のジュータンが敷き詰められたルネサンス式の洋風建築は荘厳な
様子です。かつての総督だった樺山資紀をはじめ桂太郎、乃木希典、
兒玉源太郎などの写真も見ることができます。
                 

3 龍山寺  

 二級古蹟に指定されている文化財の1つである龍山寺は、台湾で最も著名で
古い寺廟です。1738年、福建省の泉州の出身の商人たちが中心になって
建てたお寺で、信仰・文教・自治の中心でした。

 いつ訪れても境内には、線香の煙がもうもうと立ち込め、長い線香を目の
前に掲げ、多くの老若男女が熱心に祈願している姿を目にします。独特な占
いがあり、粗相のないようにおそるおそる真似をしたものです。もちろん台
湾生活の安全祈願をしましたので、おかげで3年目をむかえることもできま
した。(笑)

   

4 中正祈念堂  

 中正とは蒋介石元中華民國総統のことです。1975年に死亡した総統を
祈念したしてつくられました。敷地面積25万uで、正面の大門から本堂ま
では470mもあります。1人の人物を祈念して造られた敷地面積としては、
世界最大級といわれています。

          

 初めて行った時の感想はとにかく広い。祈念堂には壮大な蒋介石の像が
あり、コンクリートで敷き詰められた広場
ではさまざまなイベントが行わ
れています。いつ行っても
あちらこちらで太極拳をする団体や芸術団体が
練習をする
風景を見ることができます。
 真夏なら1度入ったら出るのにも40℃は超えているであろう灼熱の広
場を耐えなければなりません。

5 忠烈祠 

 辛亥革命や対日抗戦などで戦死した将兵を祀った中国宮殿式の霊廟です。
直立不動の衛兵が一時間毎に交替する儀式が有名で、現在観光スポットの
1つにもなっています。

 来台して訳がわからないまま円山大飯店に泊まり、翌日学校に案内される
前にホテルのすぐ近くにあるということ
で連れて行っていただいた思い出の
場所でもあります。

 台湾は徴兵制がありますので、衛兵は
陸軍・空軍・海
軍の3つが4ヶ月交代で順番に担っているそうです。
 現在も、外交にかかわって課題解決に努力を続けています。
 ほかにも世界三大博物館の故宮、行政院や立法院、国立台湾大学、
高等法院・地方法院など日本と関係の深い建築物がたくさんあり紹介したい
のですが、今回はこの辺で…。