台北通信  第9回 

台北日本人学校 能登 敬久

はじめに

 春節も終わり新しい1年の始まりですが、日本では別れの3月になりました。
台北日本人学校の中学部、小学部の卒業式を終え、子どもたちがまた世界に羽
ばたいていきました。台北通信も最終号を迎えることになりましたので、今回
は私の台湾に関する好きなものを紹介しようと思います。

          

1 搾菜肉糸麺

細切りの豚肉とザーサイがのっているさっぱり風麺で、70元(約200円)で食べる
ことができる。台湾では小菜(小皿にのった前菜)を一緒に注文していることが多い。

               

 天母に住んでいる人はみんな知っていると思います。近くのお茶屋やさんで食べることが
できます。中華料理の1つですが、私は1年間、毎週これを食べ続けたぐらいです。このお
かげで休まずに仕事を続けることができました。(笑)

2 陽明山にある中国文化大学からの景色

台北の夜景を一望するなら中国文化大学からの夜景が穴場である。台湾の人たちは
バイクで見に来たり、晴れた夜にはカップルがたくさん訪れる素晴らしい夜景の景
勝地である。

    

1年目に先輩の先生に連れて行ってもらいました。まわりはカップルばかりなのに、いい歳の
男2人で眺めて感動していました。ちなみにここから世界一の101や新光摩天展望台のビル、
淡水河、台北日本人学校を見ることができます。

3 ドラゴンボート

「端午の節句」に行う竜船で競うレースである。その由来は、楚の国に生きた賢明な
大臣屈原を追悼する記念日で、竜船を競い合い、粽を食べるなどの風習がある。

     
      

毎年台北で国際大会が行われ、日本代表として招待され出場しています。私が痩せていて手が
長いということで、フラッグキャッチャーをさせていただきました。3年目にして初めて勝利を味わい
ました。みんな水中メガネとマスクをして必死に漕ぎます。

4 新編みんなで学ぼう台北台湾

台北日本人学校小学部3年生と4年生で使用する社会科副読本である。これまでの
先生方の手によってたくさんの情報が一冊にまとめられている。3年に一度改訂され、
現在に引き継がれている。

 

社会科担当でしたので、この編集に携わらせて頂きました。編集にあたって現地のことを学ぶ
きっかけになりました。このお陰で少しだけ台湾のことを紹介できるようになりました。関係各位
の皆様ご協力ありがとうございました。

5 台北日本人学校の子どもたち

平成19年3月現在在籍数は761名である。日本人学校の中でも有数の大規模校
であり、年間200名近くの子どもたちの流出入がある。

             

私たちの期待にも素直に応えてくれました。ここの子どもたちに先生をさせていただきました。胃が痛く
なるようなこともありましたが、子どもたちに助けてもらって3年間を過ごすことができたと思っています。
感謝しきれません。

あっという間の3年間でしたが、忘れられない思い出ばかりです。毎日の流れに追いつくだけで
頭が飽和状態になり、たくさんの情報に混乱しドタバタ劇を繰り返した1年目。1年間のほとんどを
土日返上で大晦日まで学校で過ごし、誰よりも職員室に詳しくなった?2年目。気がつけば新しい
年度の先生方、現地採用の先生方、保護者の方々、子どもたちにフォローをしていただいた3年
目になっていました。一生ここにいたいと思っていましたが時間が来てしまいました。20年後にこ
こで出会った子どもたちがどんな人になっているのかとても楽しみです。つたない通信でしたが、
これをもちまして最終回とさせていただきます。ご愛顧ありがとうございました。