フラクタル立体 (多面体の崩壊?)           製作 河崎 哲嗣


ドイツのとある街の「数学憩いの館」に立ち寄ったことがあります。天井に吊されていたオブジェを
ちらっと見ただけで、その時は詳しく見ず、興味もなく意味も理解しようとしませんでした。
さて、今になって「あれはなんだったのか?」と気になり出しました。
あの立体は何者か思い出せず、自分の残像だけを頼りに、手の空いた時に試作を繰り返しました。
先週辿り着いたのが、これです。↓う〜ん。綺麗だ。

多面体ですが(その多面体名は読者の御想像にお任せします)、
下から上に向かうに従い、1次2次3次と
変化する様子を表現しました。(試作期間は1週間)
一番上の立体は、何個のピースで製作したでしょうか?(これも簡単過ぎて読者にお任せ)
このまま、崩壊?していけば体積は無くなる・・。

バカにされても、拘りを持っていたいですね。(自戒:さすがに疲れました)

生徒に見せましたら、感激してくれました。「もっと細かくしたものを作りたい」と言いましたので
1人では、気が狂いそうになって絶対無理だから友達を集めましょうと。
ウィルスの増殖って、このように変容するらしいです。(1つ1つの細胞は生長しますけれど)

さて、作っていると面白い特徴に気がつきます。

1つの面は、シェルピンスキーのギャスケット。
黄金比だから、ちょっと楽しい。
稜線は、コッホ曲線。1個のピースを見た時に、
予想して、複数合わせて正しいことに納得です。

とすると、この立体。
各次元の図形にフラクタルの要素が盛り込まれた良い教材ではないですか!
ドイツで見た立体は、たぶんこれだったのかも。


さて、作っていると気になることができます。(中心はどんな隙間か!)

星形かな? 中心の立体です。(特徴をお考え下さい)
中を覗けるピースを作ったりして・・ 覗くと・・。(特徴は、お考え下さい)

色んな話に繋げられますが、それは偉い人にお任せます。

物を見たいとか、触りたいとか、画像が欲しいとか、ありましたら
河崎(京都教育大学附属高校)まで連絡してください。                         mathEnetのHPへ