不思議な回路

 2個の白熱電球と、2個のスイッチを1本の導線ですべて直列に結んだ回路があります、100Vの交流電源に接続してあります。

 左のスイッチを入れると左の電球だけが、右のスイッチを入れると右の電球だけがつきます。当たり前だと思いますか?どこが不思議なのかわかりますか?

 すべて直列なのですよ。導線は1本です。電球にも仕掛けはありません。
 両方のスイッチを入れれば、ちゃんと両方とも光ります。これはむしろ当たり前ですね。一本道のはずなのにどちらも独立に点滅できるのです。

 ヒントは交流。直流ではこの回路は実現できません。
 裏側はこうなっています。電球のソケットと、スイッチの裏に、ダイオード(電流を一方向にしか通さない素子)が隠してあります。ダイオードは互いに逆向きに、電球やスイッチと並列に取り付けてあります。

 矢印の向きに電流が流れるときは、ダイオードは順方向となり短絡したのと同じになるため、その電球は光りません。一方、スイッチは閉じていれば当然両方向の電流が流れますが、開いているときはダイオードを通じて、矢印の向きにだけ電流が流れます。

 回路図を描いて考えてみてください。

 なお、この回路は中国・桂林の広西師範大学の羅先生から教わりました。


BACK一つ前のページへ

天神のページ・メニューへ戻る

To HOMEホームページに戻る