例会速報 2001/07/11 県立青少年センター

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YPC例会のもようを写真構成で速報します。写真で紹介できない発表内容もありますので、詳しくは来月上旬発行のYPCニュースで。例会ごとに更新します。過去の例会のアルバムここ

青少年センタープラネタリウムの紹介  宮崎さんの発表  
 今回の会場は久々に青少年センターだ。ホストの宮崎さんが目下本業のプラネタリウムの解説をしてくれた。プロジェクターは五藤光学のGX−AT型。比較的小型の手動制御式だが、手動ならではの手作り番組が好評である。

 プラネタリウムについての詳細は過去の記事「青少年センターのプラネタリウム」へ。

KAST青少年科学技術フェスティバル  半田さんの紹介  
 今年も8月23日(木)13時〜17時の予定で「KAST青少年科学技術フェスティバル2001」が開かれる。半田さんがYPCへの出演依頼を兼ねて、概要を紹介しに来てくれた。YPCは後半のサイエンスライブを担当する。

新国立劇場演劇「コペンハーゲン」  鹿野さん、右近さんの紹介  

 YPCで演劇の話というのも珍しいが、江守徹の主演で上演予定のマイケル・フレインの戯曲「コペンハーゲン」がいまちょっと話題になっているのだ。1941年のコペンハーゲンで、ユダヤ系デンマーク人のボーアと、ナチスドイツのもとで原爆製造に携わるハイゼンベルクとが密会する。この「謎の一日」に二人の間で何が語られたのかを再現しようとする演劇だ。
 新国立劇場運営財団営業部の鹿野さんが詳しい解説をしてくれた。9/15前売り開始、公演は10/29〜11/18、新国立劇場小劇場にて。
 右は右近さんが紹介してくれた、戯曲の訳本。構想社から出版されている。


 

AdvancingPhysicsA2  右近さんの紹介  
 物理教育界で今話題の新教程AdvancingPhysics。入門編のASに続くグレードのA2のテキストとCDを、右近さんがまとめて購入してくれた。例により希望者のジャンケン争奪戦の末、実費販売された。

モデルロケットによる空撮  塩田さんの発表  

 日本モデルロケット協会指導講師の塩田さんが、モデルロケットにデジカメを搭載して空撮を行うテクニックを実物を使って説明してくれた。製作者は山本浩之さん。デジカメは軽量化のため外装をはずして基板のみとし、電池もリチウム電池を使っている。ガチャ玉のケースにつめてロケットの先端に搭載される。動画モードで発射と同時に撮影をスタートし、上昇中およびパラシュートで効果中の画像を撮影する。メモリーされた画像はUSB経由で取り出す。撮影された画像・動画は下記のURLで公開されている。
http://www.st.rim.or.jp/~shushi/rocketedu/


 

 
 山本さんはほかにもこんな楽しいロケットを製作し、打ち上げを楽しんでいるという。左は「NASDA君ロケット」、右は「ピカチュウロケット」だ。最高点でピカチュウが分離し、パラシュートを背負っておりてくる。子供ウケしそうだ。

サイエンス君の5分間実験  水上さんの発表  
 科学技術振興事業団に出向中の水上さんが自ら企画制作した番組がサイエンスチャンネルでオンエアされている。中学・高校程度の物理を実験を中心に画像を使って「絵解き」しようという短編番組集だ。まだ全シリーズの放送は終了していないが、ぜひ感想を水上さんあてによせてほしいとのことだ。

 水上さんへのメールの宛先はここ。

ボイルと分圧の実験  徳永さんの発表  
 ご実家が町工場という徳永さんが、前回の発表からの発展として披露したのは、圧力計つきPETボトル加圧装置を2個1セットにしたもの。それぞれ単独ではボイルの法則が確かめられるが、二つ組み合わせて活栓でつなぐと、物理や化学の問題でよくある連結2容器の分圧の法則の実験ができる。問題として解いたことはあっても、実際に実験したことのある人は少ないのではないだろうか。例会参加者には経験者はいなかった。

 かくして「分圧実験セット」は注文が殺到することとなった。

カオス振り子  井上さんの発表  
 二重振り子はカオス的な振る舞いを示す系の典型的な例である。その運動は古典論的な運動方程式にしたがうので決定論的であるが、たとえば振り出しの角度をわずか百万分の1ラジアン変えただけでも、運動は始まって間もなく大きな差異を示すようになる。

 井上さんが持ち込んだわかりやすい演示装置に注目が集まり、「透明板にして表裏二組の二重振り子を同時に振らせたら?」など改良案が次々に示された。

最強の浮沈子  右近さんの発表  

 右近さんは、YPCで大流行の「回る浮沈子」が沈んでいくときの「逆回転」に注目している。水が内部に流入していくときに、浮かび上がるとき(水を噴出するとき)とは逆向きに回転するのだ。これは有名な「ファインマン・タービン」の問題に通ずる興味深い現象だ。その仕組みの解明はまだ十分とは言えない。右近さんはなるべくたくさんこの「逆回転」をする浮沈子を開発した。要するに空気量を増やすのがポイントだ。記録は4回転半。なかなかコツがいる。
 右は徳永さんの「ボイルの実験装置」で圧力を加えてみているところ。手で押すと手のひらに隠れて見にくくなるが、これなら回転のようすがよく見える。


 

カブトムシ  平松さんの発表  
 コンビニで売っているというカブトムシのおもちゃ。ひもを引くとゼンマイが巻かれ、歩き出す。二匹で綱引きさせて、右近さんの「作用反作用の実験」をやったらどうだという提案もあった。昔の子供は、本物のカブトムシでそういう遊びをしたものなんだが・・・なんていうと年がばれる??

縮むイルカ・アヒル・・・  平松さんの発表  
 発泡スチロールで作ってポスカで着色した、イルカ、アヒル、ブタ、カメ・・・。注射器に入れて栓をし、ピストンを押すと、見る見る縮んでいく。長さが縮むだけでなく縦横高さとも均等に縮むところがポイント。空気の圧力の存在とボイルの法則を楽しく演示する実験だ。キャラクターを入れるのは平松さんの学校の助手さんのアイデア。

 
 

虫型ロボット  車田さんの発表

 ロボフェスタ神奈川大会の横須賀会場で8/31,31に行われる「虫型ロボット競技会」の指導に携わる車田さんが競技用ロボットの実物を披露してくれた。各種センサーを搭載し、自律して動く。パソコンでプログラムを組んでシリアルポート経由で書き込むことができる。 参加対象者は小学4年〜中学3年、競技用の虫型ロボットの価格はバンダイで1000体限定で16000円のところ競技参加者は6500円とお得だ。競技内容等詳細はここ
 横須賀以外にも会場があり、JSTに申し込めば競技会を誘致することもできる。


 

ルーローの四面体・量産準備進む  車田さんの発表

 等幅立体「ルーローの四面体」の量産に情熱を燃やす車田さんが、中間報告でアクリル鋳物を作るための型枠を見せてくれた。右は実際に転がしているところ。こんなおむすびみたいな形なのに、箱は上下せず滑らかに動く。

 
 

二次会 桜木町駅前「和民」にて
 17名が参加。関東は空梅雨でこのところ猛暑続き。梅雨明けも近そうだ。暑気払いはやっぱり生ビールだね。

 二次会では思わぬ余録がつくことがある。いつも中村理科の新製品を紹介してくれる渡辺さんが取り出したのは、お手玉ができるシャボン玉。ふくらませているときは一見普通のシャボン玉に見えるが、特殊シャボン液で分厚い膜を作っている。素手だと割れてしまうが、手袋をしてそっと触れるとごらんのとおりお手玉ができる。この液は中村理科からシャボン玉液として販売されている。成分は企業秘密。二次会参加者は少しずつ見本を分けてもらってラッキー!!



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