例会速報 98/08/31 県立厚木高校


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ペルチエ素子発電器 オフィス・ラフトの堀さんの作品

 8/17放送のNHK「やってみようなんでも実験」(市江寛名人)に登場したペルチエ素子発電器と飛行機塔。8/26にKSPで行われた「KAST青少年科学技術フェスティバル」でも使わせていただいた。お湯と氷水の温度差で発電する。飛行機塔は太陽電池モーターを使ってシンプルながら体裁良く作ってある。



スターリングエンジン オフィス・ラフトの堀さんの作品

 これも「やってみようなんでも実験」のスタジオで使われた実物。KASTでも借用した。堀さんの作品はほれぼれするほど精密で、かつ体裁がよい。原型は春日部工業高校の土田三郎先生の設計によるもの。


 このスターリングエンジンはロウソクの火ではもちろんのこと、お湯でも動く(上の写真)。回転はきわめてなめらか。

 注射器のピストンと缶の中の換気ピストンを結ぶクランクとブームが90度をなしているのがポイントだそうだ。


くさび形プリズム製作会 小河原さんご指導

 8月例会恒例の製作会。今回は小河原さんの指導で、プリズムの分散を利用した立体視(ChromaDepth3Dの原理)の実験に使用するくさび形プリズムの自作だ。6月の例会で紹介されたものだ。スライドグラスで左のような型を作り、不飽和ポリエステル樹脂を流し込んで固める。


 型を若干傾けて固定し、ポリエステル樹脂を流し込んでいく。ある程度硬化したところでもう一枚のスライドグラスでふたをする(この工程が非常にコツがいる)。固まるのを待って、側面のスライドグラスをはずして(両面は残す)できあがり。



色収差立体視 小河原さんの紹介

 ChromaDepth3Dや上記のプリズムを使った立体視は波長による屈折率の違い(分散)を利用している。同じことはこんな簡単な装置で実現できる。なんと画用紙にパンチ穴をあけただけのもの。

 これを薄暗い部屋で(瞳孔を開かせるため)両眼に当て、目のレンズの外側どうし、または内側どうしを使うようにして、色の違いのはっきりした絵を見る。目のレンズの周辺部の色収差で、色によって奥行きが違って感じられる。レンズの内側と外側で奥行きが逆転するのも面白い。

 この実験は横田英嗣著「美しい光の世界」(東海大学出版会,1980)に紹介されている。


ティーバッグ熱気球? 宮崎さんの紹介

 これも6月例会で話題になった「燃すと舞い上がる紙」の続報。「たのしい授業」98年8月号の永田英治氏(宮城教育大)の記事によれば、「PhysicsTeacher」Vol.35,No.2,1997にティーバッグを使った「エスニック・ロケット」が紹介されているとのこと。早速追試してみた。
 ティーバッグの茶葉を出し、バッグの紙を半分に切って円筒形に広げる。二重にした方がよく飛ぶものと、一重の方がよいものと銘柄によっても差がある。


念を入れるしぐさをして演出すると超能力マジックになる。右は燃えながら空中浮遊する紙。


 良く舞い上がる紙はしっかりした形の、それでいて非常に軽い灰を残すのが共通点。何しろ「灰」がポイントである。


3D再考 喜多さんの発表

 近頃老眼が気になるという喜多さんは、立体視の像がどの辺にできるかをあらかじめ意識して、その場所に指を置くなどして視線を合わせて見ると立体視がしやすいということに気がついた。結像位置は交差法なら実物の手前、平行法なら向こう側になる。

 ついでながら、喜多さんの後ろにはってある写真は、先日、日経新聞と読売新聞に掲載されたNECの全面広告。【理科の部屋】のモリユミコさんが家庭実験をしている。


マレーシア金環食 鈴木亮太郎さんの報告

 鈴木さんのマレーシア&台湾旅行報告。8月22日にマレーシアで見られた金環日食の生々しいVTR映像が紹介された。日本では西日本で部分食だった。月の影の手前を鳥が通過している決定的画像。

 鈴木亮太郎さん自身による報告記事はここ。


ボルタ記念館 小沢さんの報告

 夏休みを利用してヨーロッパ一人旅に出かけた小沢さんの報告。イタリアのコモにある「ボルタ記念館」のVTR。「ここが記念館です。」と画面を指さす小沢さん。「宝の山を見つけたようだ。」と語る。貴重なコレクションが所蔵されているそうだ。



 左はボルタの墓(テレビ画面から)。コモの町はボルタ一色であるという。

 詳細はいずれ小沢さん自身のホームページで紹介されることだろう。期待しよう。


中国物理教育事情 岩波さんの報告

 これも海外旅行報告。夏休み、YPCメンバーは積極的に世界へ進出した。中国で開かれた学会に参加してきた岩波さんからの報告。写真は中国の物理教科書や教材製作の手引き書とVTR。「わくわく実験」路線は彼の地でも好評のようだ。


これ、なーに? 平野さんの発表

 「さて、これは何でしょう。」平野さんが準備室から持ってきたのは、厚木高校秘蔵の実験器具。初めて見る器具だ。貴重なもので、門外不出とか。

 ガラスの筒の内側に直径5ミリほどの円形のスズ箔が螺旋状に列をなして貼り付けてある。どうやらバンデグラーフに近づけて放電を楽しむものらしい。名前も不明。


天燈(テンダン)即売会 鈴木亮太郎さん

 4月例会で紹介され大好評だった台湾製大型熱気球「天燈」。YPCではこれを100個直輸入した。今回はそのうち30個を即売。次回慶應例会(9/30)にて残りを販売する。1個¥1100。欲しい人は9/30に慶應日吉へ!

 次回例会のご案内はここ。


二次会 本厚木駅前「花の木」にて

 恒例の二次会には例会参加者18名のうち13名と、例会には出席せず二次会だけ参加の1名、計14名が集った。手前は【理科の部屋】の神出鬼没主婦、モリユミコさん。

 例会の席で花岡さんが取り出した中国土産。何やらアヤシゲな素焼きの人形である。中国では流行の玩具だという。さてどのように遊ぶものか。

水没させておくと内部の空洞に水がしみこむ。

 素焼き人形の頭からお湯をかけると、勢いよくオシッコをするのだ。紹介者の花岡さんは、「こんな面白いものをなぜ例会で出さないんだ。」「どうして100個ぐらいまとめ買いをしてこないんだ。」とみんなに責められた(^^;)。「さっそく直輸入ルートを開拓しよう。」との声も。YPCは商社になりつつある。


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