パソコンのハードディスクを分解(桜井昭三)

 「壊れたHDD、捨てるのも腹が立つし、一度バラしてみることにしました。レポートしますので、よければ桜井式モノ分解教室パート2によろしく。」という始まりで届いた桜井さんからのメール。写真付きでの報告です。
壊れたハードディスク
ふたを開けた!

 ふたを開けるにはまず周りのねじ6本を外します。この状態でフタを引っ張っても空きません。真ん中に二ヶ所、アルミのシールが貼ってあるのをはがすと、別のねじが2本出てきます。このねじはトルクスネジと言って、特殊なドライバーがいりますが、この際ニッパーではさんで強引に。
ヘッド駆動部
ヘッド駆動コイル

 ふたを開けるとピカピカの円盤、すなわちハ−ドディスクの本体が現れます。あまり見る機会はないのでよく拝んでおきましょう。
 ケースの右下にあるのが、ヘッドを駆動するメカです。なんかマグネットらしき物があります。
マグネット

 ネジを外して取ろうとすると、これが堅い、下側にもマグネットがあり、これに吸い付いているのです。
 
 強引に外すと、駆動部のムービングコイルが見えます。これはシャフトの中心の切り欠きをマイナスドライバーで回すとはずれます。
 
 上下のマグネットです。ここでは並べてありますが、2枚をくっつけるとその強いこと、並の力でははずれません。
金床をぶら下げる

 どれほど強いかというと、まず1.2kgの金床をくっつけてみました。悠々とぶら下げます。
 次に川村先生にいただいた乾燥機のモーター、4.7kgをぶら下げました。なんと大丈夫です。
 モーターを吊る

 最後にこの二つをくっつけて見ました。合計5.9kgです。マグネットの大きさは幅20mm長さ30mm厚さ2mm(曲線なので、大体です)です。信じがたい強力マグネットです。これだけ強ければリニアモーターなんかの実験にでも使えそうです。
金床+モーター

 ハードディスクが大容量化し、値段が安くなって、お払い箱(文字通り)になったり、壊れたりして、あちこちに転がっていると思います。これは宝の箱です。是非お試しを。
 
 !!ご注意!!
 非常に強力なので、腕時計やカラーテレビのブラウン管には絶対近づけないように。また2枚をくっつけたり、外したりする際、非常に強力なため。気を付けないと指をはさんでケガをする危険があります。(大げさみたいですが、ワタシも引き離す際、一度指を挟みました。ケガはなかったけれど、かなり痛かったです。(*_*))