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14 水素ロケットを飛ばそう
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伊予市立伊予中学校 松浦 博文
中島町立中島中学校 清水 芳教
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どんな実験なの?
水素には、酸素と混じり合った状態で火がつくと爆発し、水になるという性質があります。その性質を利用して、フイルムケースに水素と酸素を集め、火をつけて飛ばしてみましょう。名付けて水素ロケットです。予想以上の大きな音と飛距離にきっと驚きますよ。
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実験のしかたとコト
水素を集める → 発射台へ → 発射
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気をつけよう
(1) 水素は酸素と混じり合った状態で火がつくと爆発する性質をもった大変危険
な気体です。このため、水素を集めるのはスイルムケースのように割れるおそれのないものを選ぶことが大切です。ガラスなどに集めるとたいへん危険です。
(2) 水素の爆発は予想以上に大きいのです。フイルムケースを飛ばす方向には十分気をつけましょう。
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もっとくわしく知るために
水素は、スチールウール(鉄)やマグネシウムに塩酸や硫酸を加えると発生させることができる気体です。水素は、酸素と混じり合った状態で点火すると水になります。このとき、大量のエネルギーが発生するのです。このエネルギーを使って、フイルムケースロケットを飛ばすわけです。このときの反応は、
2H2 + O2 → 2H2O
という化学反応式で表されるように、水素=2に対して、酸素=1の割合で、ぴたりと反応し、すべて水になります。つまり、理論的には、水素の量のちょうど半分の量の酸素を入れたとき、過不足なく反応し、もっとも大きな爆発が起こることになります。しかし、実際には、必ずしもこの割合のとき、大きな爆発が起こるとは限らないようです。いろいろな割合で気体を集め、飛ばしてみましょう。フィルムケース1個分の水素と酸素にどれだけのエネルギーが秘めらているか、体験してみましょう。予想以上の爆発にきっと驚きます。
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参考になる資料
・左巻健男「おもしろい実験・ものづくり完全マニアル」P119(1993)