日本付近の震源(しんげん)の立体分布

京都教育大学教育学部附属高等学校  松森 弘治

1.どんな実験なの  
 地下で地震の起こる場所を震源(しんげん)といいます。震源(しんげん)の深さは0〜600q程度まであります。日本列島付近は世界でも有数の地震の発生場所です。地下の震源(しんげん)の深さと震源(しんげん)分布の関係をモデルにより調べてみましょう。

2.実験のしかたは
 震源(しんげん)がどの深さに多いのかを調べるため,震源(しんげん)を深さごとに示した震源(しんげん)分解図を作りました。地下0〜100kmや地下100〜200kmなどのように100kmごとに6つの深さに分けて作ってあります。これで,深さごとの震源(しんげん)の分布の様子がわかります。
 震源(しんげん)の立体モデルを組み立てよう!
 外ワクの正面は写真のように中が見えるようにはさみできりぬいてあります。
 透明シートの上に内ワクを置き,まわりをセロハンテープでしっかりとめてあります。同じように残り4枚の透明シートと内ワクを深さの順に重ねます。全体を外ワクの中に整理して入れると完成です。 順番に気をつけて組み立てよう。いろいろな向きから観察します。

写真 日本列島付近の震源(しんげん)立体分布モデル

3.気をつけよう      
  自分で作るときは、はさみや透明シートの角などでけがをしないように気をつけよう。

4.もっとくわしく知るために
 内ワクも外ワクも透明なもの(例えば透明なペットボトルのたいらな部分を切りぬいたもの)にすると震源(しんげん)の分布が,立体モデルの横からものぞけるので,さらによくわかります。日本付近ではプレートとよばれる地下の岩板がぶつかりあっているため、地震のエネルギーがたくわえられると考えられています。

 参考 「サイエンスEネットの親子でできる科学実験工作2」川村康文編著
かもがわ出版 ISBN4-87699-584-2 に詳しい作り方と型紙などの資料がのっています。