第64回例会

日時 平成19年5月31日(木)
場所 東京理科大学
内容 出席者(敬称略):川村,網倉,井上,間々田,岩間,吉田,小野寺,筏,三浦,小笹,銕川,島田,長嶋,学生さん4名,細谷,藤原

テーマ:

報告

5月19,20日名古屋市でんきの科学館で初お目見えしました「みんなの息を集め
るよ!パイプ」を紹介しました。
 毎日、自動的に植木鉢へ水やりをする装置のアタッチメントを使用して、みん
なで息を集める装置の紹介です。ペットボトルの中に水を入れ、BTB溶液を入
れて準備ok! 川村さんを始め、5名の方に試してもらいました。石灰水を使った
二酸化炭素の検出にも安全に使えます。
http://ctlg.national.jp/product/option.do?pg=07&hb=EY4201
 もう一つ、天体のモデルも「ちょっぴり」紹介しましたが、これは来月の発表と
します。ご容赦!!

間々田 和彦

「色素増感太陽電池の用いたエネルギー環境教育教材の開発」
  ・色素の吸着時間による電池の性能への影響
  ・セル9個でのモーター回転

吉田 加津哉

題:「中等教育における物理実験を考える〜なぜ実験をするのか?〜」
科学研究における実験の役割を,中等教育(主にに高校物理)にそのまま持ち込める
とは限らず,教育における実験の意義を考察しました。
@楽しむため
A自然科学を学習しているから
B理解しやすいから       などなど

間々田先生や川村先生の貴重なご意見を聞くことができ,とても良い機会でした。

参加した皆様,お疲れ様でした。

三浦 聡徳

理科大の授業の達人の後,川村研で,鍋を囲んでのサイエンスEネット例会も定着できる可能性が高まってきました。
ここは,努力を続けることが肝心だと思っています。継続は力なり!!

さて,
まずは,なんと言っても,理科大の化学の井上先生がご発表下さったのが,一番,嬉しかったです。井上先生,ありがとうございます。
なんと,現在,京都工芸繊維大学の内村先生とは,以前から仲がよかったとのこと,さすがに,広島県の教育のレベルの高さを感じました。

また,間々田理事も,長嶋先生も,駆けつけて頂き,ご発表を頂きました。ありがとうございます。

藤原事務局長は,最終ののぞみで,京都にお帰りになるとのことで,いろいろせいておられたのではなかろうかと,申し訳なく思っています。

しかし,吉田君が色素増感太陽電池,ハイビスカスで,モータを回すことに成功し,
信州大学教育学部から来てくれた島田君が,セル,1枚(ルテニウム)で,モータを回しました。

うーん,みんな,僕の腕より,上になってきたなー,,,,,,

三浦君は,もういまや,川村研の表看板という感じで,物理実験ごたくを,ディープに展開していました。鍋パーティをしながら,よせなべさーくるの話が出てくるので,なかなかいいフィット感でした。

私は,6月30日の,北の丸での理科大好きボランティア入門講座の練習をかねて,サイエンス・コミュニケーションの発表をしました。

川村 康文

川崎市の網倉です。
第64回サイエンスEネット例会の発表報告をします。

題1:『川崎市の試み(玉手箱)』
   @目的:『玉手箱』だけを借りていけば、どこでも誰でも
       実験教室を開ける。
   A費用:無料。川崎市教育委員会支援
   B開催実績:1年間で100〜150回
   C利用者:主に小・中学校の先生
       川崎市の市民団体
   D玉手箱の中身:各プログラムにあわせた実験器具一式
           参加者人数にあわせた材料一式
           マニュアル
   Eプログラム:現在のところ20種類位
   F問題点:『玉手箱』ひとつ借りるだけで、
        何もかもそろっているのに、利用者が少ない
   Gご意見:小学校の理科専科の先生は7%
        ・『玉手箱』に全て入っているのに、
        使うまでに至らない。
題2:『興味のない岩石に、モース硬度からアプローチ』
   @目的:身近にころがっている岩石に興味をもたせる
   A方法:古代勾玉つくり
       古代人にならって、
       舞きり(火おこし)を使って石に穴をあけたり、
       砂岩(代替:)水やすりで削って加工する。
   B工夫した点:
       舞きりを100円ショップで購入した材料で作成
       滑石と大理石の石を採用して、硬さを体感させる
   C古代人との相違点
       ・縄文時代は鉄がないが簡易版に鉄を採用
       ・実際は弓きりを使用していたらしいが、
        低学年でも操作が簡単な舞きろを採用
       ・硬度7のヒスイや石英で製作が多いが、
        実験内に穴をあけるため、滑石(1)と大理石(3)を採用
       ・磨き砂を利用していたが、
        後処理が大変なため、使用しない
       など
   D子どもの反応
     ・舞きりの操作がとても嬉しそう
     ・水やすりに付着しているダイヤモンドに興味津々(母親も)
     ・爪で引っかく、鉄釘で引っかくなどして、
      岩石の硬さに興味をもつ
     ・目的である岩石に興味をもってくれる
     ・大理石をつかったときは、根性も鍛えられる
     など、非常に子どもたちからは喜ばれる実験になります。
   E発展
     ・ライターの着火(圧電素子の前のライター)
     ・火打石(岩石と鉄のモース硬度の違い)
      またそこから、粉塵爆発へ
     ・岩石の種類
      岩石に興味をもってもらったところで、
      堆積岩などの説明
     ・舞きりの形から、慣性の法則、遠心力など
     ・磨き砂から、砂への興味
     など
   Fご意見        
     ・モース硬度は、学校で使われなくなったから、面白い方法
     ・モース硬度は、鉱物の指標
     ・時代劇に登場する火打石の使われ方は実際と違う
     ・大理石は、本来は白なのに、緑の大理石はちょっと?
     など
 今回、初めてサイエンスEネットにて発表させていただきました。とても良い
勉強になりました。ありがとうございます。

網倉 聖子

感想

 発表者が、科学専門の会社社長、学生、先生、一般人と多種多様で、とても興
味深かったと思います。
 川村先生が最後に『サイエンスEネットの目的』を話されていらっしゃいまし
たが、それを象徴するような雑多な出席者でした。
 サイエンスEネットの意義(利点)は、全くの初心者からプロとしての専門家
まで、雑多な寄せ鍋のような機会だと思います。お互いがお互いの味(視点)か
ら、それぞれの持ち味を極めていけるようなそんな時間をすごせたと思います。
ありがとうございました。

 今回は、高校生まで参加させていただき、ありがとうございました。『参加し
てとても良かった。次回も参加したいけど、期末テストで残念。』と申しており
ました。特に興味をもったのは、先生から生徒への辛辣でありながら温かい意見
だったようです。『太陽電池の環境への影響』の答えを期待しているとのことで
す。また部屋に飾られていた『慣性の法則実験機』で実験してみたいと言ってお
りました。

網倉 聖子

昨日は急なお願いにもかかわらず大変お世話になりました。

2回目でしたが、皆さんの研究のご様子や哲学にちょっとでも触れることができ?、
気おくれしながらではありますがとても素敵な時間をいただきました。有難うございます。
今度子どもたちとヒーヒーいいながら二酸化炭素を集めたり、
多摩川で岩石探しをしてみます。来週はとりあえず6年生と干潟観察です。

岩間 美代子

高校生4人、突然な参加で申し訳ありません。
4人を代表して感想を述べさせていただきます。

 まだ分からない点も多数ありましたが、物理・化学・地学などの幅広い分野に
ついての発表、とても面白かったです。
また、その発表についての様々な面からの意見、たくさんの見方があるのだと、
とても勉強になりました。

 更に大学でどのようなことを研究するのか、具体的な部分も分かり、参加させ
ていただき感謝しております。ありがとうございました。

学生さん


w3c