2015年5月23日(土)
       一票の格差を考えよう!       2015年度 講座一覧へ
                  黄瀬 正敏 先生海陽中等教育学校         

                                                        当日配布されたレジュメ(授業で扱った「問題」と「まとめ」
                                                                                      
                                                                  参議院選挙有権者数一覧と岐阜県地図

                                                                                      評価感想

先ず40人が挨拶をしたときのおはようの声の数=40×39通り
何故掛け算するの?という小声..。 次に綱引きのメンバー
として、5つのグループ(2人組)に分けたい。どのように
すれば良いでしょうか?
10C2×8C2×6C2×4C2÷5!=945通り
大人も子どもも解くことに差はありません。集中力
くらいでしょうか?でも隣の子と相談したり、電卓を
駆使したりしました。
 
合計体重を均等にすれば良いから、最大体重の人と最小体
重の人がチームを組めば良いのじゃない?
10人の合計体重を5で割って平均に近づけたら?  色々と
考え、黄瀬先生と同じ5チームを構成したので、一安心...
ちょっと待ってぇ〜!「合計が最大100kgと最小85kgの差をもう
少し詰めることができるよ。」と会場から微調整が必要だという
声があり、訂正してくれました。(その理由も答えて、皆が感心。
皆を納得させてしまいました。スゴイ!)   
黄瀬先生1回負け
続いて2つのグループに分けるならば(上写真2枚)、
3つのグループ(4人組,3人組,3人組)に分けるならば、
というように,分けた理由に誰もが納得できるように
試行錯誤しました。最適解は他にもあるかもしれませんがね。
 
さて次は国政選挙区の区割について考えることにしました。
岐阜県は全部で5区。果たして、有権者数が平等に
なっているのでしょうか?先ずは自分達で均等に分けてみること
にしました。
(一票の格差は、何処まで赦されるの?) 
 これがなかなか骨の折れる作業。飛び地はダメだし、
市町村は隣接していなければならない。総有権者
数は167万人で計算します。色鉛筆で色分けし、電卓で計算し
微調整が必要となります。
1人で考えたことを今度はグループで議論することにして、
最適だと思う解答を模造紙に書いて貼りました。ところが
まだ改良の余地があって、そこから再び議論が白熱!
どうやら黄瀬先生が準備していた解答になってきたので

授業のまとめに入ろうとしたところ....? 
ちょっと待ってぇ〜!制限時間ギリギリで
「もっと良い方法を見つけたわ!」と場内から、
さらに一票の格差を無くした明解答が登場!!拍手喝采。
ハイ 黄瀬先生2回目負け   18歳になれば選挙権が与えられ、
有権者数も変わる。いつまでも問題意識を持って下さい。


   より良い解答が出席者から現れて、準備してきたのに負けてしまいました。こういうことがあるから、数学は面白い。
以前高校生に同じような問題をグループ対抗で勝負させました。そのときコンピュータを用いて、あらゆるパターンを
検証させて解答したのですよ。子どもの可能性ってスゴイ!

まとめのプリントもしっかり読んどいてください。要は「解けた」とか「分からない」とか、簡単に結論付けないことです。
色んな問題に挑戦して、夏休みの自由研究に活かしてください。

   
← お奨め本: 「頭の体操」第8集・・・中学生のときに作って投稿した問題が掲載されていますよ。