断熱膨張で霧を作ろう
大阪府和泉市立伯太小学校 十河信二先生(オンライン自然科学教育ネットワーク ONSEN)ご考案。科学共栄社の村田直之さんにご教授いただきました。
「炭酸抜けま栓」「Pump&Pour」などの商品名で売られている小型のポンプ付きフィズキーパーを、キリンの炭酸飲料「ちびれもん」のPETボトルにとりつけます。
ポンプのゴムを15〜20回握りつぶすように押して内部の空気を圧縮します。
リリースノブを押して栓をあけると「ポン」と音がしてボトルの内部が真っ白に曇ります。霧ができたのです。
気体は熱伝導が悪いので急激に膨張すると断熱膨張になり、温度が急に下がります。このとき空気中の水蒸気が凝縮して水滴を作り内部を曇らせるのです。
霧が消えないうちに栓をして再び圧縮すると、断熱圧縮で温度が上がり、霧がみるみる消えていきます。
この実験方法の優れているところは、ポンプ付きの栓が安価で手軽なのと、ボトルが小型で圧縮比を稼げるため煙などの凝結核を入れなくても霧が発生することです。村田さんによれば、ボトル内にサ−モシ−トを入れて温度変化を見るとさらに効果的とのことです。また霧を発生させておいて霧ごしに、蛍光灯や白熱電球を見ると青っぽく見えるということも教わりました。