ロベルバルの天秤 神奈川県立湘南台高校11期生 成田光洋制作
1997年度の夏休み課題研究の生徒作品です。
ロベルバルの天秤は二つの支点を持つパンタグラフのような構造の天秤です。左右の腕木の同じ長さのところに同じ重さのおもりをつるすとつり合うのは普通の天秤と同じですが・・・・
左右の腕の異なる位置につるしても、おもりの重ささえ同じならどこでもつり合う不思議な天秤です。
片方のおもりを取り去るとちゃんと傾きます。
腕木をわずかに動かしたときの二つのおもりの変位はつるした位置によらず等しくなります。このため、どこにおもりをつるしても変位に関わる仕事の総和は0となります。「仮想仕事(仮想変位)の原理」によってふたつのおもりに働く力はつりあっていることになるのです。
17世紀フランスの数学者、ジル・ド・ロベルバル(Gilles de Roberval)の発明だそうです。ロベルバル機構は上皿天秤などの計量器によく使われています。