2010年9月25日の例会の記録の第3ページです


 国際単位系 (川田さん  
 使っているのに、基本についてはあまり意識しない単位についてまとめました。
 1960年に国際度量衡委員会が決めたのが国際単位系(IS単位系:ISはフランス語からきています)です。

 
  7つの基本単位は、 長さ〔m〕、質量〔kg〕、時間〔s〕、電流〔A〕、温度〔K〕、物質量〔mol〕、光度〔cd〕
  2つの補助単位は、平面角の〔rad〕、立体角の〔sr〕
  組立単位は、周波数〔Hz〕(Hz=1/s)、力〔N〕(N=kg・m/s2)・・・・・等たくさんあります。
   
  手書きの際の注意:
   グラムのgは下のように書くそうです。
   知りませんでした。

      
  論文などに書くときの注意は
  ・ 数式の文字はイタリックで、式に単位をつけるときは、単位を括弧で囲むこと。
  ・ 数値と単位記号(直立体であらわす!)の間は四分角(半角の半分)あける。
   ・・・・・
  細かい注意事項はたくさんあるようです。

  論文書く機会がないから必要ない、という皮肉な声も聞こえます。

 仕事とエネルギー「吹き矢version」 (川田さん  
 エネルギーの原理の確認実験です。
 仕事をされた分だけ運動エネルギーが増加することを、吹き矢の矢の飛び方で確認しようというものです。
  Fs=1/2・mv2 となります。
 弓道部から、不用になった矢をもらってきます。
 矢の軸部分を切り出して吹き筒にします。(材質はジュラルミンのようです。)
 長さの違う吹き筒に同じ重さの弾を込め、強く吹きます。 

 弾がされた仕事は吹き筒の長さに比例しますから、(吹いている間の圧力は一定と考えます。)飛び出しの速度は、長さの平方根に比例します。
 弾の飛距離から速度の大きさの比が求まり、原理の成立が確認できます。

  使用した弾です。
  6mmの丸棒をストローで
 くるんでいます。
 

 ワインバランス (川田さん  
 100円ショップでワインバランスを見つけました。
 安価ですから、そろえておいて役立てましょう。
 ワインの中身が入っているときと、空のときとでは安定する位置が異なります。なぜなのかを実物を使って考え、感じることで深い理解につながります。

 円形回折格子 (伊藤 政 さん  
 CDやDVDの印刷面にガムテープを貼り付け、一気にはがすと、写真のような透明ディスクをつくることができます。
 このディスクを回折格子として使うと、きれいな色の円を見ることができます。

 段ボール箱の片面にディスクを固定し、反対側に小さな穴を開け採光します。ディスクの中心と穴の軸が一致する向きで見ると、きれいな円形の色模様が見えます。
  
 このままでは、目に横からの光が入って見にくいので、この装置を、別のダンボールにはめ込みます。
 外側のダンボールの反対側から、小さな穴を通してディスクを見ると、光の円がよりくっきり見ることができます。

 蛍光灯の光を見ると、明るい輝線がくっきり見えます。
 放電管やスペクトル管の前に置くと、違った美しさの模様を見ることができるそうです。

 蛇腹パイプでの音波伝播実験 (井階さん  
 蛇腹パイプ内での音速について、これまで伊藤さんや林さんの実験報告が行われています。これらの実験の追試を行い自分なりの考察を加えてみました。
 実験は、超音波スピーカーと超音波マイクを一定距離離して設置し、間に何も置かないときと蛇腹ホースを入れたときとを比べます。
  超音波スピーカーです。  超音波マイクが中に入っています。
  スピーカーとマイクの間は何も置いていません。   スピーカーとマイクの間に蛇腹パイプを入れています。
  間に何も置かないときの信号の遅延の様子。
   上がスピーカーの信号。
   下がマイクの信号。
  蛇腹パイプを入れたときの信号の様子。
   中央の点線は何もおかないときの遅延時間を表しています。
   蛇腹ホースを入れると、遅延時間が確かに延びます。

 可聴音でも調べてみました。
 スピーカーとマイクをそれぞれ同様な位置において、蛇腹パイプがあるときとないときと比べました。
 
 スピーカーとマイクの間に蛇腹パイプを置いたとき。  可聴音でも、蛇腹パイプを通ると遅延時間が大きくなります。

  結果として、紙パイプや塩ビパイプではパイプの有無による遅延時間差はほとんどないのに、蛇腹パイプは遅延時間差が確かにあり、その大きさは時間にして、パイプがない時の時間の5〜7%でした。
 パイプ内では音速が小さくなると解釈できる事実です。

 一方、蛇腹パイプ内に送る振動数を変えていき、共鳴する振動数も調べました。(その振動数比は 1:2:3 の理論どおりの値になりました。) その共鳴振動数での蛇腹パイプでの遅延時間をしらべたところ、やはり遅延時間が紙パイプや塩ビパイプより大きく出ました。
 気温から計算される音速値と共鳴振動数から波長を求めてみると、蛇腹パイプでの開口端補正値が、紙パイプや塩ビパイプに比べ異常に大きいことがわかりました。どうしてでしょう。

 結論として、 蛇腹パイプにのみ起こる伝搬時間の延び(超音波で2〜4%、可聴音で5〜7%の増)と異常に大きな開口端補正は、媒質中の光の伝搬を光学的距離で解釈するのと同様に「蛇腹パイプはその内面の形状によって見かけ上長くなっている」と考えると合理的に説明できます。
 蛇腹パイプでは音速が変化すると考えるより、蛇腹パイプでは、パイプ長が見かけより長いのだと考えるほうが良いということです。
 
 この結論に対して、これらの現象の原因を音速の変化に起因させるか、見かけの長さの変化(実質的なパイプ長)に起因させるかはどちらでも良いのではないかという意見が出されました。
 2つの考えで結果に差が出る現象が見つかれば、それを確認することで決着がつけられそうですが、今のところ、どちらの解釈でもOKのようです。
 <参考> ジャバラホースの謎(伊藤政夫さん)  管内の音速測定(林熙宗さん)

 すっ飛びボールの謎 (林さん  
 前回の例会で、すっ飛びボールの力学モデルを発表した林さん。高く飛ばすための条件を追い詰めました。

 全体を持ち上げて落下させたとき、一番下のばねと下のおもりが先に落ち、床で跳ね返ったときに上のおもりが落ちてくるタイミングにするようばねを選びました。

 下のおもりと上のおもりが正面衝突することが高く飛ばすためのポイントです。

 おもりの間のばねは重力によってわずかに縮んでいるので、自由落下により伸び、上のおもりは下のおもりよりわずかだが遅れて落ちます。その時間差の間に下のおもりが床で跳ね返ればよいのです。


 月の上で同じ装置で実験したとき、おもりの飛ぶ高さはどうなるだろうという質問が出ました。
 どうなると思いますか?
                          

  間のばねを2つから1つにするととびが悪くなります。
 
 <参考> すっ飛びボールの力学模型 (林さん)

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