6月活動:江ノ島を学ぼう 2005/06/12

6月の活動は江ノ島周辺の野外観察です。班ごとに分かれて計画を立て、ワークシートを埋めながら行動します。


 片瀬江ノ島の駅前に集合。朝のあいさつをして団長先生のお話を聞きます。

 さっそく行動開始。江ノ島にわたる橋の名前もワークシートの課題です。車道は江ノ島大橋、歩道は江ノ島弁天橋です。

 橋の手前に石造りの日時計があります。影の目盛りを読み、均時差表を使うと、分単位の正確な時刻が読みとれます。すご〜い。

 モース記念公園に集まって、江ノ島大橋をながめながら川地先生の説明を聞きます。このあと、班単位でそれぞれ計画を立てて、バラバラに行動することになります。

 アメリカ人の生物学者エドワード・S・モースは、1877年、この地に太平洋岸で初めての臨界実験施設を作りました。

 江ノ島市民の家は片瀬小学校江ノ島分校の跡です。そのその裏の崖には逗子層の地層が見えます。白い白色凝灰岩の地層は、昔はクレンザー代わりに使われていました。

 「山二つ」という地名の階段付近には火山灰が積もった関東ローム層の地層が見えています。白く幅広い層は東京軽石層と言って、約6万年前の箱根火山の大噴火のときの降下物です。

 「山二つ」の近くの土産物店「貝広物産店」には、貝などの標本がたくさん展示してあり、まるで海洋生物博物館のようです。

 店内に展示してあるこの美しいピンク色の貝は、サクラガイといい、古くから江ノ島の貝細工に使われていました。

 サムエル・コッキング苑(植物園)。奥に見えるのは、江ノ島灯台展望塔です。

 植物園のむかいがわの園地は江ノ島で一番高い場所で、海抜60mあります。

 クスノキの葉をもんでにおいをかいでみましょう。ショウノウのにおいがしますよ。

 昨年10月9日の台風23号で、中津宮のヒマラヤスギの大木が倒れました。輪切りにしてベンチになっています。年輪を数えると120年ぐらいかな。

 中津宮の階段下にある江ノ島で一番古くて太いタブノキの太さを、メジャーと知恵を使って測ってみましょう。

 延命寺の納骨堂では、逗子層の傾いた地層を観察します。1948年に片瀬中学校の生徒がここで発見したミウラエビスという貝化石が、逗子層の証拠となりました。

 かながわ女性センター付近に生えていた、ラセイタソウ。ゴツゴツ、ザラザラした独特の葉っぱです。藤沢では江ノ島にしか生えていません。

 聖天島は、かつて江ノ島の本体とは海で隔てられていました。1923年の関東地震で隆起して、陸続きになり、今は周囲も埋め立てられています。

 聖天島の地層は、800万年前の海底火山の噴火で積もった、スコリアと軽石(パミス)からなる逗子層です。みんな輝石探しに夢中です。

 南側の海岸です。ここも隆起海食台になっています。崖に露出した地層は1500万年前の葉山層という地層です。

 その上に乗っている赤土の層は、山二つでも見た、関東ローム層です。白くて太い鍵層、東京軽石層がはっきり見えます。

 葉山層の中からしみ出た石灰分が、方解石という鉱物になって脈を作っています。スポイトで塩酸をかけると泡立ちます。二酸化炭素が発生しているのです。

 アオサは乾かしてふりかけの「青のり」になるんだよ、と食べるふりをしてみせる川地先生。

 引き潮で水面に出た岩にはりついているウメボシイソギンチャク。体を縮めて水を失わないようにしています。

 左の写真の石を、そっと潮だまりの水につけてみました。イソギンチャクは満ち潮と勘違いして、触手をのばし始めました

 今が一番潮が引いている時間です。海食台の上で、楽しい磯遊びです。いろんな生き物がいるぞ。

 午後2時過ぎ。解散する頃には、引き潮のため江ノ島大橋のとなりに砂州が出現。多くの団員は、この砂州を歩いて駅に向かいました。

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