例会速報 2025/09/21 東京学芸大学付属高等学校・Zoomハイブリッド


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ただいま工事中につき、タイトルのみの未完成記事があります。近日正式公開予定。

YPC例会のもようを写真構成で速報します。写真で紹介できない発表内容もありますので、詳しくは来月発行のYPCニュースで。例会ごとに更新します。過去の例会のアルバムここ

授業研究:ミクロな描像にこだわった熱力学授業 西村さんの発表 
 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

放射線教育教材 植竹さんの発表
 
 

 
 

 
 

 
 

エッシャーに魅せられて・リベンジ 古谷さんの発表
 
 

 
 

風船の逆止弁…と… 天野さんの発表
 
 

 
 

 
 

液晶TVを分解してみたら 山本の発表
 
 

 
 

 
 

 
 

公式のシミュレーター 中田さんの発表
 
 

 
 

 
 

多重表現の活用 右近さんの発表
 物理は情報を伝えたり、学生が物理の概念を獲得することを助けるために多様な表現(Representations)を用いる。特に異なる表現を同時に提示するー多重表現(Multiple Representations)ーことにより、より深い理解に到達することができる。通常、教員はあまり意識していないが、物理の教科書に出てくる数式はもちろんのこと、文章や図解、グラフなどの多様な表現から、生徒が必要な情報を読み取る作業は、想像以上に困難であることが指摘されている。
 

 複数の表現を組み合わせて提示することにより、こうした困難が軽減される。例会では、そうしたいくつかの事例の紹介があった。下図は、右近さんが前任の大学で学生を対象に行った調査用の模擬教材の一部である。ポリヤの解法や、図や方程式から逆に問題を考えさせる「ジョパディ問題」も取り入れられている。
 

 複数の表現を互いに相互変換させる作業も有効である(左図)。海外の教科書でもそのような問題が使われている。
 右近さん提供の発表資料(PDFファイル:1.5MB)はここ
 今回右近さんが紹介してくれた内容は、最近日本物理教育学会の監修で出版された図書『物理教育の理論と実践: 「物理がわかる」を育むアプローチ』(オーム社)に詳しい解説があるのでぜひ参考にしてほしい(右図)。YPCメンバーも共著者に名を連ねている。
 

動画紹介「ハミダス」 市原さんの発表
 東京書籍のyoutubeチャンネルの中に、教科書からはみだした、「ハミダス」というシリーズがある。1年前から公開されているが、2千回再生程度と、どうやらあまり知られていないようだが、ピタゴラスイッチで有名なユーフラテスの作品で、映像の作り方はさすがにうまい。2025年現在7話分が公開されている。
 

 もちろん、下の虫眼鏡の映像などは実際に実験してリアルで見せた方が良いのだが、それでも、生徒が復習がてら動画をながめると理解が深まることもあるだろう。教員の目で見ると「演示実験をどのように見せるか」のヒントを貰えるかもしれない。
 

DVD紹介 市原さんの発表
 ハミダスと同じく、ユーフラテスがNIMS(物質・材料研究機構)とコラボして作った映像作品として「未来の科学者たちへ」がある。NIMSのyoutubeチャンネルで公開されているが、こちらは230万回再生されているものもある。ネットには19話分が公開されているが、そこから8話分を収録したDVDブックもある。30分にまとまっており、生徒の好奇心をくすぐるのに好適だ。
 佐藤雅彦 著/ユーフラテス 製作「科学映像集・このスプーンは、結構うるさい」DVDブック(小学館)

無重力実験講座の紹介 西村さんの発表
 
 

 
 

 
 

宇宙線観測 青野さん・西村さんの発表
 
 

 
 

万博でも物理 鈴木駿久さんの発表 
 鈴木さんは大阪・関西万博に行った際、大阪ヘルスケアパビリオンで、キリンが開発した「エレキソルト」という、塩味を感じるスプーンというものを体験した。キリンのエレキソルトのWebページはここ
 このスプーンは、スプーンの表面と裏面に正極と負極があり、電圧をかけて電流を流すことで、ナトリウムイオンを舌に集中させ、強く塩味を感じるようにするという商品である。

 そこで鈴木さんは、電圧の値や、電圧をどのようにかけているかが気になり、キリンの担当者に質問した。約17Vの電圧をかけており、初めは-17Vにして、その後で一気に+17Vにすることで、一気に塩味を感じるような工夫がされていることを知った(左図)。
 そして、実際に検証してみたくなった。ちょうどデジタルマルチメーターを万博に持参していたため、測定してみた(測定時の写真を撮り忘れていたので、以下の画像はイメージ)ところ、実際にキリンの担当者の説明の通りに電圧が変化することを確認することができた(右図)。
 

二次会 学芸大学駅前「野菜巻き串 薄田商店 学芸大学店」にて 
 16名が参加してカンパーイ!例会本体には対面で23名、オンラインで11名、計34名が参加し盛会となった。そして、例会参加者の半数以上が二次会にも参加している。今回の会場は、コロナ禍前の2019年5月以来6年ぶりである。ようやく、学校会場が安定して提供していただけるようになって大変うれしい。


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