例会速報 98/07/08 慶應義塾湘南藤沢中・高等部


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炭酸飲料を作ろう 平松さんの紹介

 伊福先生から伝授を受けたという「気体の溶解」実験。シロップを適当な甘さになるよう水でうすめ、300mlを炭酸飲料用500mlのPETボトルに入れる。これにドライアイス2.0gを正確に測って入れる。やや多めにとって天秤の上で2.0gになるのを待てばよい。

破裂の危険があるので必ず炭酸飲料用の耐圧容器を用いること。また、ドライアイスの量を増やさないこと。


 ドライアイスを入れて10秒ほど待って、空気を追い出したのちふたをきつくしめる。冷蔵庫等で冷やした方が気体の溶解度が上がる。PETボトルがぱんぱんに膨らんで固くなり、気圧が上がっていることがわかる。

 できあがった炭酸飲料は、「微炭酸」っぽい味がした。


ドライアイス中でのマグネシウムの燃焼 平松さんの紹介

 以前にもやったことのあるドライアイス中でのマグネシウムの燃焼。冷たいものの中で、空気がないのに「燃える」というのが不思議に思える実験だ。マグネシウムが二酸化炭素から酸素を奪って反応するのである。
 ドライアイスにくぼみをつくり、マグネシウム粉を入れる。導火線としてマグネシウムリボンを立てる。根本のところに塩素酸カリを少量まいておくと着火が確実だという。点火してドライアイスでふたをすると、はじめは酸化剤と反応して激しく火の粉を散らしながら燃える(右)。


 しばらくして酸素がなくなると二酸化炭素との反応が始まる。独特のオレンジ色の光を放ちながら燃え続ける。暗い部屋でやるとなかなかきれい(左)。
 火が消えたあと、ドライアイスをあけてみると、白い酸化マグネシウムの塊が現れる。突き崩すと中は真っ黒。二酸化炭素が還元されて、炭素ができているのだ。


 黒い物質の一部は未反応のマグネシウム粉である可能性もある。塩酸で処理すればマグネシウムは溶けて炭素だけが残る。


活性炭の物理吸着によるトリチェリー実験 平松さんの紹介

 先日のセンター研修で左巻健男さんから教わった実験の復習。今回は液体窒素ではなく、メタノール・ドライアイス寒剤を使ってみる。活性炭を冷却すると管内の空気が吸着されて真空となり水銀が上がってくる。活性炭が少な目だったので、ちょっと吸着速度が遅かったのが反省点。


空き缶スターリングエンジン 市江さんの発表

 「教材用スターリングエンジン技術講習会テキスト」(日本設計工学会)に紹介されている土田三郎先生のスターリングエンジンを市江さんが自作した。ビー玉スターリングエンジンと似た原理で動作する。空き缶の中には木のピストンがあり、空気を高熱源(缶の下部)と低熱源(缶の上部)の間で入れ替える。気体の膨張収縮を往復運動、回転運動に変えるしくみはご覧の通り。条件を調整すると快調に回る。
 この装置は8/17、22放送分の「やってみようなんでも実験」で市江名人と共にブラウン管に登場する予定。 



スタッドセンサー 天神の発表

 壁板の裏の間柱(スタッド)を探し当てる機械。壁に釘や木ねじを立てるときに使う。日曜大工店で売っている。さてその原理は?・・・「超音波では?」というのが出席者の多くの見解だったが、正解は右の写真の通り。どうやら静電容量の変化をセンスしているらしい。 



簡単なボイル・シャルルの定量実験 小沢さんの発表

 ブリックパックのジュースのストローに水を一滴入れ、片側をチューインガムでふさぐ。封じられた空気の体積変化をはりつけた目盛りで測ろうというもの。
 まずはボイルの法則、バキュバンの真空容器の中に気圧計付き時計と左の装置を入れる。ピストンを上下して排気しながら気圧と体積の関係を測定すればよい。


ボイルの法則の測定結果。十分使えそうだ。

 シャルルの法則は温度計との組み合わせで。体積も温度計の目盛りで測る。


アーチの橋 金子さんの発表

 台形の木のブロックをアーチ状に組んで橋を作る。各ブロックは接着されていない。互いに押し合って支えているだけだ。


 ご覧の通り!金子さんの体重をかけても落ちない。


ドリル用ターンTバー 水上さんの発表

 いろいろなものを回転させて演示するときの補助具。ボール紙の円盤を画鋲止めしたりして使う。たったこれだけのものだが、あると便利。


等速円運動説明定規 水上さんの発表

 中心を磁石でとめて、黒板に円を描くコンパスとしても使えるが、なんといっても、回転に付属して動く速度ベクトルや加速度ベクトルが売り。こうした小物を作らせたら天下一品の水上さんだ。(もちろん大道具もすごいけど......(^^;)。)


ケミカルライト 高杉さんの発表

 青少年センターの体験活動で実施している実験。シュウ酸ビス2,4,6-トリクロロフェニルの酸化による化学発光。サイリウムなどのスティックライトに使用されている。発光液はシュウ酸ビス2,4,6-トリクロロフェニルにペリレン(青く発光)またはナフタセン(緑に発光)とフタル酸ジメチルを加えたもの。
 これをガラス管に封じてアンプルを作る(左)。さらにポリエチレン管に酸化液と共に入れ、管の端を熱してペンチでつぶして封じる。酸化液は30%過酸化水素水とフタル酸ジメチル、t−ブチルアルコール、サリチル酸ナトリウムの混合物。


こんなふうに光る。発光は30〜60分持続する。


二次会 湘南台駅近くの「八田」にて

 21名が参加。例会参加者の半分以上が二次会に来るというのがすごい。こちらの方が楽しみだという人も・・・(^^;)。タラバ、兜焼き、しゃぶしゃぶなど、たらふく食べて飲んで¥4000!!湘南台は食道楽の町だ。このごろは3次会「カラオケ班」も定着しつつある。



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