高師小僧 (たかしこぞう)
「高師」は,JR豊橋駅の南方に位置します。「高師原台地」という台地になっています。
「高師小僧」は,管状や枝状などさまざまな形をしています。褐鉄鉱の一種で,高師原台地や天白原台地
に分布している地層から産出します。
地下水に溶けていた鉄分が,地中の植物の根の周りに水酸化鉄として沈着してできたものといわれてい
ます。高師小僧の断面を見ると,中心近くに穴があいているのがわかります。
大きさは,直径5〜20mm,長さ1〜10cmくらいです。まれに30cm以上の大きさのものが見つかり,市民
館等に展示されています。雨上がり,土が流された後に小さな塊が顔を出していました。その形が,動物や
子どもの姿に似ていたことから,「高師小僧」の名がつきました。
高師原の高師小僧は,1935年に田中和三郎によって天然記念物候補として報告書にまとめられました。
20年後の1957年になってやっと県の天然記念物に指定されました。
北海道の名寄高師小僧は1939年に,滋賀県の別所高師小僧は1944年に国の天然記念物になってい
ます。