第2回科学教育ボランティア研究大会─分科会
■分科会A1「ハウツー科学教育ボランティア」分科会

■発表者 戸田一郎   北陸電力エネルギー科学館サイエンスプロデューサー 海老崎功   京都市教育委員会・京都市青少年科学センター指導課  金景淑   理科教師の研究会’TES’,横浜国立大学(教員研修生) 赤路真佐子他 ママパレット
河野晃  あおぞら実験室,ガリレオ工房,Onsen
 
各発表者の発表の概要(大会当日に配られたパンフレットより)

○戸田一郎「実験十則さらに1則」
 実験には必ず心がけるべき大事な要点がある。以下に述べる事柄は演示実験を目的に作
られた心得であるが、広く実験全般に通じる真理がある。
 藤木源吾先生の「実験十則」
  1)安全第一 2)百発百中 3)準備迅速 4)装置簡易 5)現象顕著
  6)観察徹底 7)装置存続 8)改良工夫 9)材料経済 10)整頓清潔
 戸田清次(筆者の父)の追加「1則」
  「堅牢優美」 実験教材は生徒が安心して操作できる丈夫さと、実験結果に信頼をお
  き得る美しさが必要である。

○海老崎功「実験ショー裏話 その2」
 昨年に引き続き、「実験ショー」のあれこれを紹介します。多くのスタッフを動かす大
規模な実験ショーではなく、1人〜数人程度で実施できる「球のレース」「強力磁石はこ
こまで面白い!」「爆発ステージ!」「てこでも動かん!」(以上、コンテスト入選作品)
「対決!科学マジックバトル!」「科学の鉄人『実験バトル』」(以上未応募)などの実
験ショーを作り上げるまでの過程や、数百人から1000人以上を相手にするときの工夫、
話術、依頼を受けてからショーを終えるまでの流れ、失敗談・成功談などを実演を交えて
紹介したいと思います。また、ショーで喜ばれる「おみやげ」などにもふれたいと思いま
す。

○金景淑(キムキョンスク)
「韓国の科学ボランティア
   ─楽しい科学を作る人たち(TES:Teachers for Exciting Science)─」
 TESはソウルの中高校の理科教師を中心として自発的に出来た研究会で、”楽しい科
学”、”正確な科学”、”みんなのための科学”のために、科学の大衆化と科学教育の発
展に寄与することを目的として活動しています。
 TESの主な活動は、
(1)毎週火曜日の研究会
(2)開発された実験と授業の資料及び方法を学会で発表
(3)サイエンスキャンプ、楽しい科学遊び広場、重力の日、科学教室 等科学イベント
の主催及び主幹
(4)定期的に「楽しい科学」という資料集発行
(5)科学イベント、放送番組、出版等の企画
(6)東京の科学の祭典に参加、海外の研修企画等の国際交流活動

○ママパレット(赤路真佐子、三好るり、遠藤悦子、川村詠子、寺尾彰子、にしかわりこ)
 私達、ママパレットはほぼ5年前に、音楽とお話をテーマに大津市を中心に活動し始め
ました。そのはじまりは、PTAでのコーラスや読み聞かせの活動でした。はじめはホー
ムコンサートがメインでしたが、地域での活動も徐々に増えて、今、一番大事にしている
のは、乳児院でのボランティア活動です。そんな中で、サイエンスを取り込んだのは、O
NSENの楽しい実験教室がきっかけでした。科学や理科というとどうしても引いてしま
うのは、もったいない!音楽もお話もサイエンスも全部いっしょに楽しんじゃえ!という
乱暴なコンセプトのもと、「お話と音楽とサイエンス」は、始まりました。そして、科学
は科学として、ちゃんとやっていこうと、個人的にも、小さな体験の場として今年の春
「ふしぎのひろば」を開きました。その様子を実演などで紹介致します。

○河野晃「一緒にやりませんか、あおぞら実験室!〜屋外で実験するにあたって〜」
★”屋外で安全にできる”ということは簡単安全です。
★”未就学児がよってくる”ということは、理科を知らなくても楽しめます。
★”私たちCappaができた”ということは、みなさん誰でも実施できます。
 公園での大道芸的実験教室、「あおぞら実験室」。屋外で不特定多数を相手に、しかも
風や気温、光など条件統一できない中で実施している。試行錯誤して得られたノウハウは、
他のやり方の実験教室でも参考になるだろう。そしてぜひ、あなたなりの”あおぞら実験
室”を開いて欲しい。


「ハウツー科学教育ボランティア」分科会のフォトレポートはこちら

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