県立青少年センターのプラネタリウム 99/12/08
YPCの12月例会に先立って、県立青少年センターのプラネタリウムをたずね、宮崎先生の解説で冬の夜空を散歩した。投影終了後、宮崎先生のご厚意でプラネタリウムの諸施設を見せていただいた。
プロジェクターは五藤光学のGX−AT型。比較的小型の手動制御式だが、星の見え味はなかなかいい。水平軸の方向が東西である。台座の小窓からのぞいているレンズ群は、地平風景投影用のプロジェクター。センターからの夜景の他、世界各地や火星での風景も用意されていて、スイッチ一つで切り替わる。
回転軸部。東西に張り出しているのが赤緯軸。端には子午線投影機や昼光灯がついている。GOTOの文字がついている輪が赤道面にあたり、日周運動はこの面内の回転でシミュレートする。恒星投影機を配置した南北半球は、赤道環と23.5度傾いた面(黄道面)に沿って回転する。この回転が年周運動を生み出す。
たくさんあいた穴は恒星投影機のレンズ。要するにプラネタリウムの投影機はたくさんのスライドプロジェクターを放射状に配置したような構造で、モザイク的に星空を写しだしているのだ。レンズにはおのおの水銀シャッターなるものが装備されていて、投影機がどんなアングルをとっても、地平線以下に星を投影しないようにできている。このこだわりには感心した。
まわりにたくさんついている黒い棒のようなものはブライトスター投影機。1等星以上の明るい星はこの投影機で一つ一つ別々に投影している。色も再現する。
青いのが年周駆動モーター。上を向いた灰色の円筒は黄極恒星投影機。つまり黄道北(南)極付近の恒星を投影するためのプロジェクターだ。半球の黄極方向は各種投影機の架台が配置されているのでけられてしまうためここについている。
いくつもある黒い円盤はそれぞれ行動面に平行である。各段には太陽投影機、月投影機、各惑星の投影機が配置されていて、それぞれ独立に動く。太陽系の天体を自在に操るこれらの部分が、プラネタリウムのプラネタリウムたる部分である。
操作卓の近くにある流星群投影機(奥の黒い半球)と月位相計。月の満ち欠けを投影できるのだそうだが、本体側の月投影機で位相変化が出せるので現在は使用していないそうだ。
操作盤はすべて手動。BGMのCDのプレイボタンも自分で押すのだそうだ。真っ暗な中でたくさんのボタンやダイヤルを次々に操作するのはなかなか忙しい。
解説してくれた宮崎先生と、星座絵投影機。星座絵は、反射鏡を手で操作して目的の星座と重ね合わせる。あらかじめ準備してねらいをつけておかないといけないのだそうだ。