鎌倉天園の自然 2001/12/09

12月の活動は、鎌倉と横浜の市境にある山地の自然観察です。植物観察・地層観察をしながら初冬の山々を散策します


 鎌倉駅から鶴岡(つるがおか)八幡宮へ向かう参道、若宮大路の中央を貫く段葛(だんかずら)。その入り口にある二の鳥居の下で集まって説明を聞きます。

 段葛の終点、三の鳥居。左の写真と比べると、段葛の道幅が半分ほどに狭くなっているのに気がつきます。遠近法で奥行きを強調していると言われます。

 鶴岡八幡宮の境内。本殿前に鎌倉で一番の大イチョウが見えます。1219年公暁が実朝を討ったときに隠れ潜んだというゆかりの木です。

 流鏑馬馬場(やぶさめばば)で鈴木先生のお話を聞きます。まわりの並木はクスノキです。樹齢は何年ぐらい?という問題が出ました。

 季節ともなれば受験生が合格祈願につめかける荏柄天神社。鎌倉で2番目に大きいイチョウの木です。見事に黄葉しています。

 永福寺(ようふくじ)跡。実朝が1192年、平泉の毛越寺(もうつうじ)に劣らぬものをと建造した平安風の一大伽藍がかつてそびえていました。今は広大なオギの原です。

 二階堂付近の獅子舞の谷の露頭で、相原先生が地層の解説をしてくれました。斜めになった逗子層の地層がよく見えます。

 落ち葉の降り敷くこけむした山道へと入っていきます。なかなかいい雰囲気。

 道の両側にはいろいろな種類のシダが生えています。これはリョウメンシダ。コガネワラビともいい、胞子嚢がついていない葉は、裏も表も同じように見えます。

 両側の崖にはきれいに平行に溝が入っています。砂と泥の互層ですが、砂の層が十分固結していないので崩れやすく、泥の層が残ったものです。

 モミジが真っ赤に色づいています。紅葉のシーズンもそろそろ終わりです。

 峠をめざして樹林の中を登ります。多数の観光客が利用していますが、この道は地図にはない「踏み跡」です。

 天園の峠にたどり着きました。鎌倉の市街や稲村ヶ崎方面が一望できます。関東六国が見渡せるというので、昔は六国峠と呼ばれていました。天園と名付けたのは東郷元帥です。

 赤い実をつけるマユミの木。若い枝の付け根に花が咲き実をつけます。まだ紅葉していませんね。

 山道の右側はスギの植林、左側は広葉樹の雑木林です。生えている木のちがいに気がつきましたか?林の明るさもだいぶちがいますね。

 横浜自然観察の森につきました。自然観察センターの前の広場でお弁当を食べます。風もなくたっぷり陽が射して、お昼寝をしたくなるような陽気でした。

 園内のミズキの谷にある池は野鳥の観察ポイントです。この池は鼬川(いたちがわ)の源流です。

 ミズキの道をたどると道ばたの崖に貝化石がいっぱいはさまった露頭を見ることができます。

 完全なものはありませんが、このようにぎっしりと貝の化石がつまっています。

 ノギクの広場の後ろの崖。ここも貝化石がつまった地層の露頭です。200万年前、このへんは浅い海でした。

 ノギクの広場の足もとの砂には白い粒がたくさん混じっています。よくみるとそのほとんどが貝殻の破片であることがわかります。

 鼬川(いたちがわ)にそって長倉町のバス停へと下ります。鼬川は柏尾川となり、やがて境川に合流して江ノ島の弁天橋のたもとに注ぎます。横浜からぐるりと山を回ってみんなのいる藤沢まで流れてくるんですね。

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