水星日面通過 93/11/06
 水星が太陽の前を横切るという比較的珍しい現象が93/11/06に見られました。86/11/13以来7年ぶりのことです。次回は99/11/16に起こります。現象の経過は下の図の通りでした。

東京での予報(1993年版天文年鑑より)

第一接触 12時07.7分
第二接触 12時13.9分
食の最大 12時26.5分
第三接触 13時39.1分
第四接触 13時45.2分


 当日の観測地藤沢は曇りであいにくの天気でした(左)。雲に見え隠れする太陽面に水星の影をかろうじてとらえることができただけでもラッキーでした。


 以下、家庭用ビデオカメラに小型望遠鏡をとりつけて撮影した映像からクリップした現象の経過をレポートします。薄雲を通しての撮影なのでコントラストとシャープネスが低い点はなにぶんにもご容赦ください。あえて無修正で掲載します。


 なお、以下の写真は望遠鏡を通しているので、上の図とは上下が逆さになっています。



潜入開始後約1分経過。明るい部分が太陽面。矢印の箇所に水星の影が見え始めた。
半分ぐらい潜入したところ。シンチレーション(大気のゆらぎによる画像のゆれ)により像がひどくぼけている。
完全に太陽面内に入った。さかんに雲が去来する。
太陽面を通過中。シンチレーションがひどい。
食の最大に近い頃。太陽面内に最も深く進入している。雲が厚くかろうじて見えている。
現象も後半にさしかかった。あいかわらず雲が行き交う。太陽面のムラはすべて雲。
第三接触に近い頃。観測条件はますます悪化している。
第四接触直前。矢印の先に水星がいる。このあと太陽面をはなれ、現象は終了した。


【使用機材】ファミスコ60(トミー製のおもちゃ望遠鏡)、アイピースOr9mm、フィルターND400+ND8×2、ビデオカメラCCD−TR55(SONY)、スカイグラフ(五藤光学)にて自動追尾


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