金星食 89/12/02
 宵の明星が月によって隠される美しい現象を家庭用ビデオカメラとおもちゃの望遠鏡でとらえました。当日は快晴。絶好の観測日和でした。校舎の窓から夕焼けの西空に富士山のシルエットがきれいに見えています。南天には金星と月が並んで見えています。

 ビデオカメラのズームをいっぱいにすると月の形と金星の位置関係がよくわかります。これだけでもりっぱな天体ビデオが撮れます。この月がやがて東に移動して金星を隠すのです。


金星食の経過


【使用機材】ファミスコ60(トミー)+H25mmアイピース+CCD−TR55(SONY)、スカイグラフ(五藤)で自動追尾

月の暗い側が地球照でかすかに見えています。
望遠鏡を通しているので上下がさかさです。
潜入の過程
17:16:00 17:17:00 17:18:00
金星は月に隠されて見えなくなりました。
出現の過程
17:53:00 17:54:00 17:55:00
完全に姿を現した金星。月が右下(東)へ動い
たことがわかります。


月と金星が同じように三日月型をしているのが興味深いところ。左上に太陽があって同じ方向から光を受けているのですから当然なのですが・・・。もちろん金星は月のずっと向こう側にあります。

最後にビデオカメラだけでとらえた画像。特別な道具がなくても天体撮影はできます。金星や木星のような明るい星なら、家庭用ビデオカメラやデジタルカメラでも十分写るのです。



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