神奈川県立教育センター・理科テーマ別研修講座

わくわく理科室 講師:小森栄治先生 (99/08/30)

 埼玉県蓮田市立蓮田中学校の「えーちゃん」こと小森栄治先生をお招きして、ユニークでパワフルな理科室経営とアイデア実験のノウハウをうかがった。

 音の実験ではトーキングバルーンや風船を活用する。風船を頬につけると音の振動が肌で感じられる。実演しているのは指導主事の神崎さん。

 骨伝導で音が聞こえてくる不思議な玩具。棒の先端についている飴玉をくわえると、棒の振動が頭蓋骨を伝わって音として聞こえるようになる。鳥の声、せせらぎの音など、何種類かの音がボタンで選べる。商品名は「サイレントシャウト」??

 光の実験。浮き出る実像。中にあるろうそくの光がPETボトルの筒に反射して実像を作る。見る角度を選ぶと本物が隠れて、実像が円筒の上に浮き出て見える。


 ミラクルミラー。これは蓮田中の理科実験室の展示物。半球ミラーによる実像だ。触れそうなぐらいリアルだが・・・

 生物分野は葉脈標本の製作。図書館の本の表紙保護に使う「ブッカー」と画用紙やトラペンシートではさむお手軽標本が好評だそうだ。標本用のヒイラギの葉などは、まとめて煮て処理したものを、冷凍保存しておいて小出しにして使うという。


 ヘアチェック用のビデオルーペ「VL−Ultra」(スカラ株式会社\94,000)は200倍の画像がテレビで手軽に見られる。光源付きで取り扱いも簡単。画面に映っているのは胸毛ではなくえーちゃんのシャツの繊維。

 ヒシエス誠文社の簡易携帯型顕微鏡「マイクロショット」20倍。プラスチックレンズ使用でコストをおさえ、なんと¥480という低価格。生徒一人一人に持たせることができる。見え味はなかなかのもの。下は葉脈を見たところ。十分実用になる。


 地学分野の実験は有名な「ヘッドアースモデル」を使った天体の動きの説明。自分の頭を地球に見立て、鼻の先に自分が立っているつもりで考える。えーちゃんがかぶっているのがヘッドアースキャップ。方角が書いてある。地球の自転や公転を演じると教室は爆笑の渦に包まれる。

 下は傘の骨を使って金星のモデルをつるしたもの。中心の電球が太陽。位相変化と視直径の変化が実感できる。


 この地球が自分の頭で、鼻の先にこんな風に自分が乗っているつもりで考える。

 理科室の展示にも使われている、光る星座板。四季の星座が教室の四方に掲げられていて、ヘッドアースモデルでの授業にも使われる。左が表側、右は裏側の配線のようす。


 給食に出たカップケーキのふたを全部回収して、透明半球として生徒一人一人に太陽の動きを観察させた。これは提出された生徒作品。

 桜島火山の降灰を回収するための「降灰袋」。鹿児島市が市民に配っている。鹿児島に行ったとき、珍しいのでもらってきたそうだ。もちろん、ゴミ捨て場にあった火山灰入りの袋も・・・

 何でも教材にしてしまうえーちゃんのたくましさを感じた。

 気象分野ではフィズキーパーとデジタル温度計による断熱圧縮・膨張の実験。PETボトルの中に雲ができたり消えたり・・・

 こんな梱包材も教材になる。思い切り握りしめると、断熱圧縮で温度が上がり、手のひらに熱を感じるのだ。

 吸い付くデスクマット。吸盤になっていなくても、デスクマットの切れ端で十分。水平には自由に動くのに、持ち上げようとすると吸い付いて離れない。つまみはボルトを貫通させただけ。

 原子カードの活用法を披露する小森先生。生徒は厚紙製の同様のカードをめいめい持っていて、自分の机上で黒板と同じようにやってみる。

 柑橘系の果皮からとれるリモネンは、発泡スチロールを溶かすので、スチロール樹脂の再生利用に使用される。ヤスハラケミカル株式会社製で商品名は「オレンジオイル」。袋の中は再生された樹脂のチップ。

 以上の他にも話題はたくさんあって、記録しきれないくらい盛りだくさんの講義内容だった。

 小森先生、ありがとうございました。

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