The Making of やってみようなんでも実験

ヨーヨー編


 NHK教育の「やってみようなんでも実験」に出演する機会を得ましたので、番組制作の過程を逆取材しました。番組は下記の日程で放送されました。

「のびる!もどる!ヨーヨーの科学」

本放送:98/4/13(月)18:50〜19:20
再放送:98/4/18(土)10:30〜11:00


相模原グリーンプールでのロケ(98/3/21)

 「相模原グリーンプール」は「かながわゆめ国体」の水泳競技会場として建設された真新しいプールです。収録の行われた飛び込みプールには4つの飛び込み台があります。「10mなべぶたヨーヨー」の実験は一番高い10mの台上で行われました。

 10mといえば4階の窓から下を見た高さぐらいのはずですが、柵や手すりがないので足がすくみます。危険なので台上にはいつくばっての実験となりました。

 実験場所としてここが選ばれたのは、番組を見てさっそくまねをする視聴者がいるかもしれないので、ビルの屋上や建物の窓からではなく、できるだけ現実離れした場所で実験をしたいとの配慮からでした。絶対安全で天気や風の影響を心配しなくてよいという点で最適の場所が飛び込みプールだったのです。

 手前の高さ5メートルの台上で、市販のハイパーヨーヨー(糸を足して5mにしたもの)の実験も行いましたが、そのシーンはオンエアはされませんでした。


 実験に使用した「10mなべぶたヨーヨー」。直径20cmのガラスのなべぶた2枚をボルトで合わせてあります。長さ11mの太めの凧糸が巻いてあります。空気抵抗や糸の摩擦で失われるエネルギー損失分を補うため、落下中に1mあまり糸をたぐるとキャッチできるところまで戻ってきます。


 材料のなべぶた。職場の隣のケーヨーホームセンターで498円で売っていた特売品です。つまみをはずして二枚をボルトで結合するだけで巨大ヨーヨーのできあがり。加工したのは、軸部の補強のためにはさんだ木製のスペーサーだけ。スペーサーは丸棒を旋盤加工して作りました。



 実験は成功!無事にロケを終えてアシスタントの中嶋美年子さんとツーショット。


湘南台高校でのロケ(98/3/22)

 湘南台高校中庭でのロケ風景。小学生ヨーヨー名人永瀬君の演技を交えてオープニングが収録されました。帽子の少年は自称「永瀬君のマネージャー」の高瀬君。寒い中での熱演でしたが、残念ながらこれらのシーンはオンエアされませんでした。



 図書室前でのヨーヨー演技の撮影。基本技やヨーヨーの動きのアップなどが撮影されましたが、これらのシーンもカットされました。



スタジオ収録時に使われた実験装置
 これらの装置は番組制作会社の工作担当者が作ってくれました。スタッフとアイデアを出し合い、どうしたら原理をわかりやすく示せるかを工夫します。

 ベアリングの説明装置。

 スターの説明装置。

 コマヨーヨー。手回しゴマに鉛のおもりをつけたもの。

 遠心クラッチ機構説明装置。

 スチールボールが遠心力を受けて外側へ滑るとクラッチがはずれる。

 遠心クラッチ動作確認実験装置。

 同上拡大。ハイパーブレインの半分がモーターにとりつけてあります。


スタジオ収録(98/3/29)科学技術館内、千代田ビデオのスタジオにて

 スタジオ風景。クレーンカメラ(中央)を含め3台のカメラが活躍します。スタジオバックはこの4月放送分から模様替えされました。
 

 「名人登場口」。実験名人は紹介までここに待機します。


 本番スタート。永瀬君の超絶技巧が冴えわたり、ヨーヨーがうなりをあげて飛び回ります。中嶋美年子さんもだいぶ腕を上げました。中嶋さんはこの番組がNHKデビュー作です。

 ドクターサイエンスこと石川英輔さんのトークや実験名人の台詞はほとんどアドリブ。



 本番は1回でパス。収録を終えて石川英輔さん、松田京子さんや中嶋美年子さんらと記念撮影。右の写真で中嶋さんが手にしているのはCD-ROM4枚で作ったヨーヨーです。皆さん、どうもお疲れさまでした。永瀬君、協力ありがとう。



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