2012年5月12日(土)の例会の記録の第3ページです
双曲線コンパス (川田さん) |
前回の例会の加藤さんの楕円コンパスに刺激を受けて、双曲線コンパスを考案しました。 ワッシャーの穴にチョークをいれ、ワッシャーにつけたヒートンに紐を通し、紐が均等に出て行くようにワッシャーを動かし線を描きます。 |
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2定点からの距離の差が一定になりますから、この線は双曲線になります。 水面の干渉模様(腹線、節線)を描くこともできます。 |
さらに、一点と直線との距離が等しい点を描く装置も作成しました。 カーテンレールをうまく利用しています。 これは放物線になりますね。 |
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最速降下線のおかしな記述を見つけました (川田さん) |
この本、数学の本ですが、最速降下線について誤りの記述が見られます。 中学生・高校生向けの本なので、学生たちのためにも、誤りの訂正をお願いしたいと思います。 |
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@、Bでは正しい記述になっているのに、A、Cの部分はまったくの誤りです。 理想的な質点の運動を考えていますので、どんな曲線を落下しても(もちろん直線を含む)、同じ高さの落下なら終端速度は同じです。 物理を学んだものなら、エネルギー保存の法則適用の基本的な事象ですから、一目でおかしいことに気づきます。 川田さんは、3月に著者の京極氏に出版社(実業之日本社)を介して、訂正を検討するよう申し入れましたが、未だに返事が来ていません。 川田さんは、これまでも多くの本の誤りを指摘してきました。その旨を連絡した際の著者及び出版社の姿勢は様々であったそうです。 あれこれ言い訳をし、マイナーな本では許されると主張する人。 稀に無視する人。著者から「礼状」と「1年後に改訂版を出すのでその機会に訂正します」との返事を貰い、忘れた頃に、家に「訂正本と礼状」が送付され、恐縮した経験もあります。 私たちも「いきいき物理わくわく実験1、2、3」を上梓しています。誤りが発見されたら、真摯に対応していかなければなりませんね。 |
@〜Cの線は川田さんが引いたものです |
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左図の下線部は誤植(!)と思います。 正しくは上の式。 |
蒸発熱の確認 (臼井さん) |
蒸発熱が大きいことを、実物で確認するための実験を考えました。 銅板の温度を放射温度計で測ります。 濡らした雑巾で銅板を拭きます。 扇風機を回して水分を蒸発させながら温度を測ります。 やってみるとわずかしか下がりません。おかしいな・・・。 |
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銅板ではなく、濡れ雑巾そのものを測定したらどうだろう、という意見が出て早速実験。 扇風機を止めた状態と回した状態で測定してみると、今度は大きく減少しました。 銅板は熱伝導がいいので、周りの温度から変化しにくいと考えられます。 |
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臼井さん自身も、アルミ箔で同様の実験をすると温度変化がほとんどないことを不思議に感じていたそうです。 疑問氷解!。アルミ箔は熱容量が小さく、周りの温度から変化しにくいと考えられます。 熱伝導率が悪い材料で実験したほうがよいということがわかりました。 |
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円形干渉模様 (飯田さん) |
DVDディスクをナツメ球とソケットで挟み込みます。周りを黒テープで巻きます。 スイッチを入れ点灯させ、ディスクの正面から見ると・・・ |
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きれいな円形の干渉模様が見られます。 真ん中の光をカバーすれば、さらに色の輪が引き立つでしょう。 |
適度な高さの中心点から照らすために(点光源に近づけるため)、10枚入りDVDケースの中央先端に5mmの穴をあけ白色LEDを取り付け、電池式にしてみました。 中心が明るすぎるので指で押さえています。 CD、DVD、BlueRayは、トラックピッチが異なるので、干渉模様も異なってきます。 BlueRayは記録容量は大きいですが、ピッチが小さすぎて可視光の干渉には面白みがないですね。何かうまい利用方法がないでしょうかね。 <参考> レコード、CD、DVD、そしてBDの回折(川田さん) |
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CDディスク | DVDディスク | BlueRayディスク |
DVDのトラックピッチを0.74μmとして黄色の光の波長を求めてみました。 λy=0.59μmとなり、いい値が出ます。 |
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ガリガリプロペラの回転方向 (飯田さん) |
手作りで厚紙にパンチの穴を開け、押しピンで支えるガリガリプロペラを作りました。このプロペラの回転方向について調べると、板倉聖宣さんの本( ガリガリプロペラが回転するナゾ 「音と振動のなぞ」サイエンスシアターシナリオ集C )の説明と逆方向に回転します。 これはどうしてでしょう。 |
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【飯田説】 (上図はつつく方向から見た場合) 手作り (押しピンと大穴)<左図>は、棒を左下につついても、プロペラに接しない(Bの時)。つつかれた棒が手で戻される時(Aの時)のみプロペラを右上につつく。よって右回り。 一方、市販のもの(穴とくぎとの隙間小)<右図>は A、Bともにプロペラに接する。この時F1、 F2のカの大きさで回転方向が決まる。棒のつつきF1の方が大きく、手による棒の戻りF2が小さく、右回り。 市販のものより少し細いくぎで実験。 激しく棒をこするとF1が大きくなり、回転は左回り、やさしくこするとF1が小さくなり、回転は右回り。 振動モーターを棒に取り付け、一定の振動を与えてこの仮説を確かめます。 |
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棒に針金を巻いてこすっても回転します。 | 押しピンで支えたプロペラを振動モーターの振動で回転させる。 |
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さらに、この考えを確かめるために、同じ径のワッシャーを棒にさし、ワッシャーを通る棒の太さをワッシャ径の近くまでテープで変えて、回転の方向を見てみました。 2つのワッシャーは逆方向に回転するので、仮説は確かめられたと思います。 | |
振動モーターで規則的な振動を与えます。 | ワッシャーの中心部の棒の太さが異なります。 |
ただ、ただ、棒と穴の隙間が小さくなるほど、実験の再現性は悪く、初期条件の違い(?)か、別の要因が影響してくるのか、予想と逆回転することもしばしば・・・・。 つめがやや甘いかも。 |
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ホール素子で簡易磁束計 (山本さん) |
ホール素子が安価になっています。一個50円。 これなら使わない手はない、ということで磁束計を作りました。 回路は右図のように簡単です。 電流計がまだやや高価。手持ちのμAメーターがあれば数百円で作れます。 |
右の写真が磁束計の実物です。 下は、ホール素子。小さいですね。 |
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磁石を近づけ、プッシュボタンを押すとメーターが振れます。 一応、1μAで2mTということですが、定量測定に使うなら、校正が必要です。 |
最速降下はどれ? (伊藤さん) |
いろいろなコースで鉄球を走らせたとき、どのコースが速いかな。 理論的には、サイクロイド曲線で降下すると、時間的には一番速いですが、現実の世界はそんなに明らかではありません。 距離が長いと摩擦の効果も無視できません。 5つのコースで用意ドン。 みんなの予想とはずれて、青のコースの鉄球が一番に到着。 ほとんどの人は緑のコースを予想。早速なぜだ? を開始。 5つのコースを一度に検討するのは大変なので、2つのコースで動きを比較しました。 |
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赤コースと黒コースとで比較すると、黒はジャンプの間摩擦が少ないので黒が早いということになります。 大体予想通りになりますが、わずかな違いであり、鉄球のスタートの仕方によっては逆転もあり! レールを曲げるときの工作のせいか、側壁の間隔が場所によって変化しています。この幅も鉄球の回転に違いを与えています。現実の動きは、さまざまな効果を含めて考えなければならないことを実感させてくれます。 |
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この装置は、向陽高校の科学部の生徒の製作です。子供のための科学教室で小学生に見せるために作ったそうですが、子供より周りの大人があれやこれやと関心を持ったそうです。物理サークルとおんなじですね。 でも、大人がわくわくする教材は、きっと子供たちにも響くものがあると思います。 向陽高校科学部yの皆さん、ご苦労様でした。 |
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風船の輪 (伊藤さん) |
風船をたくさんつないで輪を作り、ブロワーで空気を送ります。 うまくいくと空中で回り続けるそうですが、今回は短時間しか浮かず。 原理的に起こることなら、簡単にできると思いがちですが、なかなかどうして、訓練が必要なようです。 |
大型ロケット打ち上げ見学 (尾崎さん) |
5月と7月にロケットの打ち上げが予定されています。 |
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(1)H-UAロケット21号機 ペイロード:第一期水循環変動観測衛星「しずく」 韓国航空宇宙研究院(KARI)の韓国多目的実用衛星「KOMPSAT-3」 その他副衛星(ピギーバック) 打上げ予定日:平成24年5月18日(金)AM1:00 打上げ場所:種子島宇宙センター大型ロケット発射場 (2)H-UBロケット3号機 ペイロード:宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3) 打上げ予定日::平成24年7月21日(土) AM11:00 打上げ予定時刻:1時18分頃(日本標準時)(※1) 打上げ場所 :種子島宇宙センター大型ロケット発射場 予定は未定で、打ち上げ時刻は変更されるものと覚悟の上で行く必要があります。 まあ、九州観光をするついでにロケット打ち上げを見る、というようなおおらかな気持ちでいないとだめなようです。 <参考> こうのとり2号打ち上げ見学 |
いきいき物理わくわく実験(いきわく実験)公式ホームページ (杉本さん) |
いきいき物理わくわく実験に掲載された実験についてサポートするホームページを開設しました。 始めたばかりですが、これから充実させていく予定です。 アドレスは、 http://ikiwakuphys2012.fan.coocan.jp/ です。 |
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