2001年12月8日(土)惟信高校での例会の記録です。

 21世紀最初の年も、はや12月。この年も物理サークルはずいぶん忙しい年でした。今回は、今年最後の例会でしたが、たくさんのメンバーが集まって議論が弾みました。
 来年は、平和な世界になるといいですね。
 

光の混合
飯田さん)
 いきなり質問です
 ここに、赤、緑、青の色紙があります。黄色のセロファンを通してみると、黒っぽく見えるのは何色の紙でしょう。

 黄色のセロファンは黄色以外の光を吸収していると考えれば、波長が離れている色が、最も吸収されて暗くみえるはずである−というように、物の色は光の放出と吸収で考えればよい、という主張です

今度は、赤、緑、青で色のドーナツを作ります。中央には黒と白で円盤をつくります。これを回転させると・・・

写真のように、灰色に見えます。3色混合で、黒白混合と同じになるわけです。どんな割合で3色を混ぜればよいか、試行錯誤してくださいね。

レインボーシートの3原色
 (飯田さん)
 車用のレインボーシートで虹を写すのはおなじみですが、これを2枚用意して、それぞれがつくる虹を重ねて光の混合を見ようというアイデア。太陽光との角度が微妙ですが、うまくいくと、簡単に光の混合ができます。

ケプラーの法則
(前田さん)
 教科書に出ているケプラーの第2法則の図での検証。
 最近のはかりは、小さな値まで測ることができるので、切り抜いた紙の質量で、面積速度がほぼ一定であることを確認できます。


レンズ
(前田さん)
 線光源からの光をアクリルの円柱で縦に長くし、それを凸レンズに通すことで、光の進路が見えやすくなっています。色はセロハンでつけたものです。焦点で白くなればと考えたのですが、青が弱く、この目論見はうまくいきませんでした。

送電線モデル
前田さん)
 発電所でつくられた電気は、変圧器を用いて高電圧にし、高圧送電線により遠い地域に送られますが、なぜそうするのかを理解するためのモデル装置です。
変圧器で昇圧し高電圧にして送る場合と、そのままで送る場合を豆電球の明るさで比較。確かに昇圧したほうが明るく輝きます。

 こののち、家庭の交流はなぜアースをとるのかについて、疑問がだされ、議論噴出。身近なことなのに、その意味がはっきりしないことってたくさんありますね。
 

干渉
前田さん)
 紙と透明シートに同心円を印刷し、重ねると、干渉模様がはっきりみえます。中心が山(黒)と中心が谷(白)の2種類作ってあるので、同位相、逆位相の場合もできます。





弾性衝突非弾性衝突
(杉本さん、林さん)
 これまで何度も発表してきた、弾性ボールと非弾性ボールでの衝撃の違いについてのまとめのレポート。
 11月に行われた、愛知県の理科研究会で発表したものです。巧妙な実験と測定により、撃力の大きさの
時間変化を調べて、衝突の違いの意味を明らかにしています。長文の発表なので、詳細は略します。


水流はなぜ割れる?
(林さん)
 細い口から出た水流は下の写真のようにやがて行く筋かの水流に分かれます。
 なぜでしょう。
 
 右のように、はく検電器の上にコップを置き、他の容器から水滴を落とすと箔が開きます。水が容器から出るときに帯電すると考えられます。
 帯電した水の反発力によって、水流が分かれるという説を確認しようと、下右のように高圧で帯電したスプーンを近づけました。確かに水流は引かれて分かれ方も激しくなっています。
が、これで先の説の確認になっているかどうか、異論が出て紛糾。

 どういう実験をすれば
帯電した水の反発力によって水流が分かれるのだという説の当否を検証できるのでしょうか

斜面の運動
(林さん)
 アルミで作った斜面に鉄球をころがし、先端で速度0になるように転がすにはどうすればよいか、という生徒実験。斜面の先の真下には容器が置いてあります。ここの入れば得点です。
 手で鉄球を打ち出すのでは、連続して得点するのは大変難しいのですが、別のレールをつかってもうひとつ斜面を作り、離す位置を決められれば何度でも得点ができます。

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