例会速報 2001/10/17 慶應義塾湘南藤沢中学高等学校
YPCホームページ(本館)へ| すたのページ(別館)へ| 天神のページ(別館)へ| 次回例会のご案内
レゴのモーター 車田さんの発表
おなじみレゴブロックには、モーターユニットがある。車輪をつけたりして駆動用に使う。このユニット同士を導線で結ぶとちょっと面白いことがおこる。ひとつのユニットの車輪をハンドルのように回転すると、電池がないのに他のユニットの車輪が回るのである。
これは知る人ぞ知る「ゼネコン」と同じしくみだ。つまり、モーターが発電機の役割をしているのだ。原理的にはどんなモーターでも発電機になるのだが、レゴのモーターユニットのすぐれたところは、エネルギー変換効率が極めて高いことだ。
二個のモーターを直結して回してみるとわかるが、駆動側が発電側とほとんど同じ角度回転するのである。右下の写真は外装をはずしてみたところだが、精密な直流モーターとギアボックスが内蔵されているようだ。
このモーター、駆動用のみならず、回転センサーなどいろいろな使い道が考えられそうだ。たかがおもちゃとあなどるなかれ。お値段もけっこうなもの。
DNA1千万倍モデル 鈴木健夫さんの発表
紙ひもを編んで、DNAの模型を作る方法を鈴木さんが紹介してくれた。静岡県の磐田東学園磐田東高等学校講師の大場駿二先生のご考案。一定の手順に従って、ビニルコードを芯にして、紙ひもをひたすら編んでいくと、右のように自然に二重螺旋構造ができあがる。約1千万倍スケールのDNA模型だ。編んでいるとつい夢中になる。例会参加者もみんなハマっていた。
スチロポール 高杉さんの発表
高杉さんが持ち込んだアヤシイ白い粉。ひとつまみとって、ボール型のこし器に入れる。これを熱湯で数分間煮ると、右下の写真のように発泡スチロールのボールができあがる。
素材の商品名は「スチロポール」、三菱化学フォームプラスチックの製品である。スチレン樹脂に、発泡剤を含ませた粒体で、100℃程度で半ばとけた状態になり、ふくらむと同時に融合する。適当な型枠に入れて熱すれば、面白い造形ができそうだ。
海洋科学技術センターお土産ビデオCD 益田さんの発表
夏休みに海洋科学技術センターの研修に参加してきた益田さんの報告、第二弾。おみやげにもらったビデオCDである。無人深海カメラHyperDolphinが撮影した、深海生物の映像が、27MBにおよぶMOVファイルにおさめられている。
無重力実験 山本の発表
8/14に朝日BSデジタルでオンエアされた「国際宇宙ステーション」という番組の一部として、湘南台高校での無重力実験風景が収録されている。左が山本の実験装置。箱の中に小型CCDカメラとトランスミッターをとりつけ、室内アンテナでリアルタイム受信し、自由落下する箱の内部をVTRに録画する。これをあとでスローまたはコマ送り再生して、つかの間の無重力状態を観察しようという実験だ。右は実験風景。落下する箱をブルーシートで受け止めようとする生徒たち。奥のテレビに箱の中の生映像が映っている。
落下する箱の中のロウソク。無重力状態では対流が起きないため、上昇気流も酸素の供給も絶たれ、炎は小さく丸くなる。この映像はプロ用のマイクロカメラとトランスミッターで撮影したものなので極めて鮮明だ。
装置の詳細は、「小型CCDカメラによる微小重力実験」へ。
元素記号ビンゴ 平松さんの発表
平松さんが中学の化学でやらせているという元素記号ビンゴゲーム。自分で好きな元素記号と元素名を25個書いておき、ランダムに指名された人が、ひとつずつ元素名を言っていく。自分が書いた中にそれがあれば○をつける。あとは普通のビンゴと同じだ。珍しい元素を書いておけば、自分が指名されたときは有利だが、他人が指名された場合はあたらないのでリスクも大きい。いろいろと駆け引きがありそうだ。一時間たっぷり盛り上がるという。学期末の余った時間などにいかが?
詳しくは平松さんのWebページへ。
ムラサキイモスナックで酸アルカリの味見 平松さんの発表
ムラサキイモから抽出した色素は、ムラサキキャベツの汁と同様、pHに応じて変色する。このムラサキイモの色素を使ったスナック菓子でも右のようにみごとな反応が出た。安上がりでお手軽な実験である。詳しくは平松さんのWebページへ。
ルーローの四面体情報 車田さんの発表
ルーローの四面体の製作に情熱を注ぐ車田さんの最新作の披露と共に、Web上のルーローの四面体情報が紹介された。
岩手県花巻市の数学科教諭「みやじ」さんのWebページに、3DCGフリーソフトROV−Rayによる、ルーローの四面体のレンダリングが載っている。URLは
http://www25.tok2.com/home/toretate/d010808.html
である。リンクはしていないので、上記URLをコピーしてアクセスしてほしい。
浮沈子のおさかな 奥野さんの発表
「回る」から「魚釣りバージョン」へと進化をとげたYPCの浮沈子は、まだ発展中である。奥野さんは、釣られる魚の方を工夫した。カラフルなロウ粘土にベアリングの球を埋め込んで適当な重量にすると、楽しいターゲットができあがる。材料も安いし、さびないのがグッドだ。
はじめの授業(血液型性格判断) 宮崎さんの発表
前回の鈴木さんの発表を受けて、宮崎さんがかつて授業びらきのツカミに使っていた、血液型性格判断のネタを披露してくれた。コンセプトは同じだが、その場で手を挙げさせて統計をとり、その時間のうちに結論を出す。結果は各自のプリントに整理させ、一時間のうち感想まで書かせる。
ブリティッシュ・カウンシルの紹介 ホーさん・志村さんのプレゼンテーション
ブリティッシュ・カウンシルとは、英国政府の国際的文化交流機関である。学術交流や留学支援のほか、中学・高校を対象に科学教育交流事業も行っている。スタッフのホーさん、志村さんが直接みえて、各種事業の紹介をしてくれた。神奈川県で英国研究者による講演会をしていただこうという企画が浮上している。
ブリティッシュ・カウンシルのWebページへ
二次会 湘南台駅前「八田」にて
15名が参加してカンパーイ。小沢さんの新婚旅行の話などで盛り上がった。
八田の名物料理。マグロの兜焼き。解体には苦労するが、美味である。ぜひご賞味あれ。
YPCホームページ(本館)へ| すたのページ(別館)へ| 天神のページ(別館)へ| 次回例会のご案内