2002年9月28日の例会の記録の第2ページです


三味線の音
(臼井さん)
 最近三味線を習い始めたそうです。そのとき気づいた事です。
 音の高さを決めるのは弦ですが、柄の部分の材料によって音質がずいぶん違うそうです。
もちろん値段も。高い三味線はそれに見合ういい音がでるようです。
 柄の部分の材料の性質で、弦の倍振動などの起こりやすさが変化することは考えられますが、詳しい理由ははっきりしません。
 弦楽器に限らず、楽器は構成材料によって様々な音質になるようです。こればかりは試行錯誤で人の耳に快い材料を探すしかないようです。
 どんな分野でも試行錯誤は必要なのですね。

浮力モデル実験
(杉本さん)
 8月に行われた清水市での熱学集中討議で、横浜物理サークルの右近さんが出されたレポートの確認実験です。
 右近さんのレポートでは、「size segregation」と呼ばれる、大きな粒子と小さな粒子の混在時に起こる現象を、コンピュータによるシュミレーションで確認し、自然界で実際に起こっている「氷性乱土」がこの現象にあたる、という主張がなされていました。

 ガラスの小粒子と10円玉を重ねた大きい粒子を容器に入れ、バイブレーターで振動させます。確かに10円玉は浮くこともあります。(沈むことも・・・)
 浮くときはガラスの粒子がバイブレーターの振動で対流しているように見えます。この対流に乗ると10円玉は浮いてくるようです。
 
 元は、前回の例会でも出された、浮力の原因をどう説明するか、分子運動でいいのか、それとも分子間力なのか、という問いです。
 いろいろなアプローチがあるものですね。果たして浮力の本当の原因は?
 

大型ポリ袋熱気球
(林さん)
 ポリ袋を切り開き、テープで貼り合わせ、直径6m、長さ10mの大型熱気球を作りました。学校祭での発表作品です。
 写真は体育館での試験飛行の様子。暖気を気球内にすばやく入れるためのバーナー。草焼きなどに利用されているバーナーです。目的外利用の典型ですね。

往復ともに空気が入るポンプ
(堀田さん)
 押すときも引くときも空気を入れられるポンプの紹介。
 分解してみると、非常に簡単な仕組みであることがわかりました。ゴムを利用した弁が実にうまく機能しています。物づくりにはこういうアイデアが必要ですね。

圧力問題
(堀田さん)
 パイプの両端に大きく膨らませたゴム風船と小さく膨らませんたゴム風船をつけます。さてどうなりますか。
 小さいほうが膨らんできそうですが・・・・。
 理由も含めて考えてくださいね。
 
 もちろん2つのゴム風船は同じものを使います。

マジックボール
(堀田さん)
 中国で購入したもの。床などにぶつけるとピカピカ光ります。
 どういう仕組みだろう、という質問。

 切り開けば原理は理解できそうですが、1つしかないので切り開くには勇気(?)がいります。
 
 圧力センサーで感知し、ダイオードを光らせているのでは、という意見が出されましたが、そうだとするとやがて電池切れで使えなくなる・・・。

ケルトストーン
(飯田さん)
 スウェーデンで、ドイツのウッケさんからもらった手作りケルトストーン。(右の木製のものがそれ)
 ウッケサンは、対称な形にけづってあるのにケルトストーンのように逆回転する不思議な(?)ものだと言っていたそうです。

 回転させると確かに逆回転しだします。逆回転させるとこの現象は起こりません。
 どうも完全な対称形になっていないのでは、という意見がでました。考えてみれば、完全な対称形だと断言するのは難しい事ですよね。

 下の写真は、ケルトストーンがなぜ逆回転しだすかをわかりやすく説明するためのコマ。コマの端が床に接触したとき、摩擦力がはたらき、こまの部分が接触点を軸に動くためだ(コマは逆回転したように見える)、というもの。
 これだとどちら向きに回しても逆回転することになるはずですが・・・・。
 



セパタクロー
(清水さん)
 荷造りようテープを利用してつくるボールです。これならヘディングしても痛くないですね。

 進化を早める清水さん。
 長いタイプ(カーボンナノチューブのモデルになる)、ひょうたんタイプ。これは何に使えるかな・・・(^^;)
 進化が早すぎると絶滅の可能性が・・・・!

交流モーター
(川田さん)
 生徒の作品です。コンデンサーで片方のコイルへの電流の位相を90度変え、なかの缶を回します。
 スライダックで適当な電圧をかけると快適に回ります。

 缶に縦縞の切れ目を入れたりするとどうなるか、など試しているそうです。

 その他、同じく生徒製作の磁石ブランコも紹介してくれました。

スウェーデンの報告
(戸田さん)
 8月のスウェーデンでの大会についての報告。
 向こうで発表したエイムズの部屋の新しい工夫点や手に入れたお土産についての説明がありました。どこの国の人も面白く感じることは同じですね。

 科学と非科学(超能力など)の問題についても発表しましたが、ヨーロッパでも非科学を信じる人のことが問題になって来ているようです。

 たくさんの写真も持ってきてくれました。

瓶の中の松かさ。この瓶から取り出すにはどうしたらいい?

浮き出た猫の顔が見えますが、実はへこんで
います。おなじみの錯視ですね。

逆立ちゴマになります。卵形のプラスチック
容器と石

手作り照度計
(伊藤さん)
 デジタルテスターにつないで照度を定量的に測る装置の紹介。
 受光部に偏光板を置き、回転させると、角度による透過光の強度の変化が定量的に確かめられます。
理科総合Aでの物理教育
    (素案)

(伊藤さん)
 来年4月から新しい指導要領の元で新しい教科が始まりますが、それに向けての実施案です。
 物理分野で何をどのように教えていくのかの案、力作です。
 各学校でもこのような案を早急に作り、比較検討する必要がありそうです。

   [前ページへ]