2005年7月17日(日)愛知工業高校での例会の記録です。
米航空宇宙局は4日に、彗星探査機ディープインパクトの子機をテンペル第1彗星の核に衝突させました。米独立記念日に合わせた見事な成果です。 |
一弦楽器 (川田さん) 前回の例会で飯田さんが発表した一線楽器を、ひょうたんを使って作りました。弦の振動を三角のコマが膜の縦振動に変えます。 なかなか趣のある音がします。 |
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←三角のコマが弦の横振動を膜の 縦振動に変換する |
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飯田さんも改良型を持ってきました。弦を引っ張る仕組みを、ネジにしました。これで音の高さの調整が容易になりました。 |
自転車はどっちに動く (川田さん) 長い間物理サークルで検討してきた問題です。 自転車のペダルが下にあるとき、外からペダルを後ろに引くと自転車はどちらに進む?という問題。 ペダルが上にあるときはペダルを前に引くと(つまりペダルの回転方向に回す向き)自転車は前に進みます。下にあるときに同じように回転方向になる後ろ向きに引くと、自転車は前に進みそうな気がします。 |
自転車の後輪とペダル |
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大きいボルトがペダルの位置を表します。ペダルを回転方向に引くと前に進みます。 | ||
ペダルが下の場合に、ゴムで後ろに引くと、全体は、何と後ろに進みます。 ところが、伸びたゴムを後輪の軸にかけると前に進みます。これが自転車に乗ってこいでいる状態にあたるわけです。 |
糸電話式一線楽器 (飯田さん) 先の一線楽器は、コマを使って横振動を膜の縦振動に代えましたが、これはコマを使わず直接横振動を膜の縦振動に換える一線楽器です。糸電話そのものですね。 説明しているなかで、弦の振動数とコップの底の膜の振動数は同じかどうかという疑問が出されました。 音さと弦の実験(メルデの実験)では、音さの向きによって振動数が異なります。 この場合はどうでしょう。 |
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上の配置の場合は、弦の振動数と音さの振 動数が一致しない。下の配置の場合は一致する。 |
簡単エコーマイク (飯田さん) これまでペットボトルをカットして作ることの多かったエコーマイクですが、小学生などの製作教室では。ペットボトルのカットが一苦労でした。 そこで、プラスチックコップ4つを使って、簡単にエコーマイクを作る方式を見つけ出しました。 構造は写真を見れば一目瞭然。 これならはさみで簡単に工作可能です。 |
インピーダンスマッチング (飯田さん) 写真のような手製のマイク(コイルと磁石で作ったもの)をアンプのマイク端子につないでもうまく増幅されません。ところがAUX端子につなぐとうまく増幅されます。 どうしてだろうという疑問です。 電気屋さんで聞いたところ、インピーダンスのマッチングが取れていないからだ、とのこと。 その意味をわかりやすく説明できますか、という問いかけです。 確かにこのマイクのインピーダンスは数オーム程度と推測されます。普通のマイク用の端子ではマッチングが取れないでしょう。 その意味を誰でもわかるように、うまくわかりやすく説明するのは・・・・・・ これはなかなか難しい・・・ |
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放射温度計 (奥谷さん) 今年度職場で購入した放射温度計の紹介です。 黒いラッパの部分を向けると温度が測れます。 人に向けると体温がでます。外の木に向けると気温より低めに出ます。 これを空に向けるとどうなると思いますか。 気温より高くなる? それとも同じ? それとも低くなる? |
ライトエミッティングスティック (奥谷さん) LEDをつないだ圧電スピーカーに撃力を加えるとLEDが光ります。(だから圧電なのですが・・・・・) 内部にその圧電素子を組み込んであるライトエミッティングスティックというものが販売されています。 たたいたり落としたりするとLEDが光ります。LEDの発光色が5色あってなかなかきれい。 さて。これを何に使うか・・・・。 これが一番の問題かも。 |
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ドップラーボール (奥谷さん) ラグビーボールのような発音体を、紐で操って高速で運動させます。 遠ざかるとき、近づくとき確かに音の高さが変わることを実感します。 黒板を背にして行うと、発音体の直接音と黒板の反射音とのうなりも聞こえます。 なかなかのすぐれものです。 もう少し音が大きいとはっきり聞こえるのですが・・・・。 でも、生徒はドップラー効果の確認より、発音体をビュんビュん走らすほうを面白がるかもしれませんね。 |
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8の字コイル代用品 (林さん) 前回の例会での8の字コイルの代用品です。コイルをわざわざ8の字にしなくても、2つのコイルを逆向きにつなげばよい、というもの。 エナメル線をフィルムケースに数百回巻いた物を2つ用意し、同じ向きにつないだ場合と、逆向きにつないだ場合を比較すると、電灯線の雑音が激減することがわかります。 片方のコイルの上でいろいろな物をたたいてみると音色の違いに本当に驚かされます。やってみた人のみが分かる面白さですね。 |
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ハンガーの先をコイルに入れるだけで十分ハンガーの振動を拾います。 |
イグニッションコイルで箔検電器を開く (林さん) 図のような回路を作り、スイッチを切るとき、コイルの2次側に大きな電圧が発生します。この電圧をダイオードを通して箔検電器につなぐと、一度で箔が開きます。 そのまま放置すると、箔は段々閉じていきます。 ダイオードはこのとき高抵抗の役割をしていると思われます。 |
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では2次側を右図のようにするとどうなると思いますか。 一度のスイッチングでは、箔はほんの少し開くだけで、何度もスイッチングをすると段々箔が開いていきます。これも放置すると箔は段々閉じていきます。 |
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では問題です。 ダイオードの向きを最初と逆向きにして箔検電器を開かせます。一度のスイッチングで箔が開きます。このとき検電器にたまっている電荷は最初と同じでしょうか、それとも反対電荷でしょうか。 反対電荷という人が多かったのですが、塩ビパイプを摩擦して近づけるという方法で試したところ、同じ電荷がたまっているという結果になりました。 どうしてだろう・・・・。うまく説明できません。 |
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ダイオードはたくさん使っています。 |
箔が少し開いています。 |