2005年7月17日の例会の記録の第3ページです


Thinking Phsics
(川田さん)
 Thinking Phsics という本に載っていたいくつかの問題を出してくれました。
 右図のような容器に水と氷を入れます。氷が融けたら水はあふれるでしょうか。これは有名な問題で、水はあふれないで水面はそのままになります。
 そこで問題です。
問題1 氷の塊の底に鉄の玉があったとすると、氷が融けたらどうでしょうか。
   (a)水があふれる
   (b)水位は下がる
   (c)水位は不変
 どれが正しいでしょう。
問題2 氷の塊の上に気泡があったとすると、氷が融けたらどうでしょうか。
   (a)水があふれる
   (b)水位は下がる
   (c)水位は不変
 どれが正しいでしょう。
もう一問。
 宇宙が水で満たされていると考えて、そこに気泡が2つあったとすると、気泡には引力がはたらくでしょうか、それとも斥力がはたらくでしょうか。

 思考実験問題とはいえ、これはあまり意味のない問題ではないかとの声もありましたが・・・・・

糸電話の波は縦波横波?
(林さん)
 糸電話を伝わる波は縦波なのか横波なのかを確定しようと、速度の測定を行いました。両側の受話器にコイルと磁石をつけ、信号の波形を測定します。
 3.4mのエナメル線を伝わるのに1.2秒かかりました。
 V=2.8km/sということになります。
 次に張力を変えて、また速度の大きさを測ります。
 
 横波なら張力で速度が変わるだろう、というわけです。4倍ぐらい張力を増やしても速度は変わりませんでした。やはり縦波?。

 データブックで調べると、エナメル線の銅の縦波の速度は約3.8km/s。
 オーダーはあってます。

 エナメル線の場合、張力がなくても糸電話の声が伝わります。そんなことから縦波であろうことは推測できますが、実際に測ってみることも大切ですね。
 
 横波だけの速度を測ろうと、エナメル線の下に磁石を置いて、起電力の波形を調べたりもしましたが、なかなかうまく測れません。
 
 糸の代わりにばねを使うと、糸電話はエコーがかかって面白い音になります。エコーが聞こえるということは、時間がかなりかかって伝わる波があるとも考えられます。横波が関係している可能性もあります。

 糸電話。なかなか奥が深いですね。
 
 最後に、糸電話を応用した楽器、ストリングラフィの紹介です。
 何か天上の音楽を聴いているような不思議な感覚です。
 糸電話型の一弦楽器の発表もありましたし、今回の例会は糸電話ラッシュでした。

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