2007年9月2日の例会の記録の第2ページです


 アーチ (川田さん  
 9個のブロックでできたアーチです。
 中央の要石にペットボトルをおいても大丈夫。

 が、重りを載せていくと何とたった1kgで崩壊!
 川田さん、顔色なし。 

 よく見ると、各ブロックがちゃんとした台形になっていません。

 全体の形が円形ではまずいのでは、という意見も出ました。

 再チャレンジを約束する川田さんでした。

 カメラの原理 (川田さん  
 カメラの構造を理解するための器具です。

 ペットボトルの両端を切って筒にします。片側に100円ショップで購入の凸レンズをつけます。
 透明下敷きをサンドペーパーで半透明にしたスクリーンを中に入れます。

 スクリーンを出し入れすると、周りの風景がはっきり写ります。



 出し入れしやすいように取っ手がついています。
 次は、紙の円筒を利用した簡易望遠鏡です。
 それぞれレンズのついた外筒と内筒が出し入れできるので、ピントを合わせることができます。

 いずれも安価ですので、たくさん作れば、生徒一人ひとりが凸レンズの性質を確認できます。
 

 外の景色がばっちり写ります。

 レンズを2つ使った簡易望遠鏡。

 放射温度計はおもしろい 伊藤さん)  

 ホームセンターで安価な放射温度計を見つけました。何と1、980円。オーム電機のMr.checkという製品です。 早わざ約0.5秒というのが売り文句で、最高180℃、最低-33℃まで測れます。

 耳の穴に突っ込んで、ボタンを押すと、ちゃんと36.4℃が出ます。冷凍庫を測ると、-24℃でした。料理中の鍋の中は、89.6℃。簡単に測れるので用途は多そうです。
 説明書によれば、測定距離と測定領域直径が1:1ということなので、だいたい60°くらいの立体角の方向からやってくる赤外線を測定しているようです。

  これを、夏の暑い日に青空に向けると15℃、気温30℃の曇りの日には、曇り空に向けて測ると25℃となりました。
  空気は、ほとんど赤外線を吸収しないので、青空からの赤外線放射は少ないということなのでしょう。 曇りの日には、雲による水分子が圧倒的に多いので、赤外線を吸収して、測定値が大きくなるものと考えられます。

 ただ、遠方の測定は何を測っているかはっきりしないので、あまり信用しないほうがよいようです。

 井階さんが、愛工にある高価な放射温度計を見せてくれました。

 あっという間に温度が測れます。

 プロ級放射温度計

 蛇腹ホースの音速問題と波板水波モデル (井階さん  

 以前の例会で伊藤政夫さんより蛇腹ホースで測った音速が通常のパイプで求めた音速より小さくなることが報告されました。
 伊藤さんの実験方法は、低周波発振機で定常波を発生させ、共鳴点より波長を求めるものでした。
 林熙崇さんは、オシロスコープで音を拾い蛇腹ホースを伝わる音の遅延時間を求める方法で追試を行い、同様の結果を得ました。

 蛇腹ホース内を音が伝わるとき、見かけ上ホースの長さが小さくなる(共鳴時の音の波長が短く観測される)のはなぜかがずっと引っかかっていました。そこで、スケールを拡大して水波と波板で何か分からないかを試してみました。

<実験方法> 20cm離して置いた光センサー2つで水波の伝わる様子を観測する。

@パルスの場合、波源とフロートはそれぞれの固有振動周期で振動するが、連続波の場合は周期は一致しました。


A水深13mmの場合は20cm伝わるのに約0.9sかかり、水波の伝わる速さは約22cm/sで一定。波板の間隔にはよりませんでした.OHPで観察しても通常の波の伝わり方と変化はないように思われます。

B蛇腹ホースの直径32mm、凹凸の間隔6mmの割合で波板の間隔を決めると、間隔は170mmとなります。Aの結果も仕方ないと思われます。 




 実験装置です。

 波板の有無によらず、この装置では速度の変化は見つかりませんでした。

 音叉の共鳴箱 (井階さん  
 愛工には330〜370Hzまで7台の共鳴箱付き音叉がありますが、共鳴箱の大きさはほとんど変わりません。(210×100×75mm) どうしてでしょう。

 共鳴箱の壊れた音叉が4つあったのでいろいろな共鳴箱を作ってみました。

 @閉管でも開管でも音の大きさはさほど劇的には変わりませんでした。穴を開けて音叉をきちんと固定しなくても接触させただけで音は鳴りました。
 A長い共鳴箱(3/4λ)の場合は、底とλ/2(節のモード?)に接触させると大きな音が鳴るように思います。

 共鳴箱だけ作っておいて、どこに接触させれぱ大きな音が鳴るか生徒に試させるのも良いかと思いました。

 音叉の共鳴箱の役割についていろいろ意見が出ました。
 振動数が完全に一致しなくてもある程度の共鳴は起こるので、アバウトでもいいのではないか。
 音叉の振動は振幅が小さいので、箱の板の振動に替え大きな面積での空気の振動を作り出しているのだ。箱でなくてもいいのでは。

 使い慣れている(?)音叉ですが、細部について理解していないことがあることを知らされました。

 ひっこみ思案をつくろう (飯田さん  
 子供たちにひっこみ思案の作成を指導する機会がありました。
 
 おなじみの3本ひもの型と、切り離し型。

 一見すると切り離し型の方が手間がかかりそうですが、材料を的確に用意すると、子供たちはこちらの方をより早く作ってしまうようです。
 切り離し型の材料は
紙筒と紐と木の棒と紙。
 見ている前であっという間に出来上がりました。

 3本ひもの型のほうは紐を絡ますために時間がかかるようです。

 両方の型を1組持っていると、仕組みを知らない学生を驚かすことができますよ。

 100円ショップの便利品 (奥村さん  
 強力ネオジム磁石を使っているフックを見つけました。
 このまま裏で斜面を作って1円玉を滑らせると、ググッとブレーキがかかります。
 1円玉に渦電流が発生するためですね。

 フックははずして磁石だけ取り出してもお値打ち!


 

 科学者タロット (奥村さん  
 占いに使うタロットのデザインに、科学者を使いました。
 カードの意味にあわせた科学者を決めるのに悩んだようです。
 たとえば、The Justice には Jenner とか。
 今は試作段階で、完成したら販売も考えているとのことです。

( ”うらない”のでは? との声あり・・・・)

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