2009年5月23日(土)の例会の記録の第2ページです
ミステリアス・グローイングボール (杉本さん) |
made in USA のあやしい(?)ボールです。 ボールのスイッチを入れると、内部のLEDが赤・青・緑の順で時間差点滅します。 短い時間間隔で点滅するので、見かけは白っぽく見えます。 部屋を暗くして、ボールを振り回すと。写真のように色が分裂します。 ボールの動きがゆっくりになると、色が重なって見え、全体は白っぽくなります。 7色くらいでできたらもっときれいかもしれませんね。 もっとも、教材として使うには3原色のほうがいいかも・・・・。 |
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体で感じる力のモーメントの導入 (佐野さん) |
力のモーメント概念の導入方法について工夫しました。 特に、力と力のモーメントの違いを気づかせたいと考えました。 問題1 棒上でのおもりの移動 (1)つっぱりなどに使う伸縮性のある棒の一端を手で持ち、徐々に伸ばしていくと、 (ア)どんどん支えるのがしんどくなる (イ)どんどん支えるのが楽になる (ウ)変化なし (2)細長い木材の一端を手で持ち、錘をのせる。この錘を徐々に右に移していくと、 (ア)どんどん支えるのがしんどくなる (イ)どんどん支えるのが楽になる (ウ)変化なし (3)細長い木材の一端をはかりにしっかり固定し、錘をのせる。この錘を徐々に右に移していくと、はかりの目盛りは (ア)どんどん増えていく (イ)どんどん減っていく (ウ)変化なし |
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(3)の問いには多くの生徒が(ア)と答えるようです。やってみると(ウ)になります。 当然ながら、台ばかりが傾かない位置で測ります。 この意外性が学習意欲を掻き立てるのですね。 |
問題2 つっぱり棒の持ち方で手の負担はどうなるだろうか。楽に持つにはどうしたらよいか、棒が受ける力で考えてみよう。 試してみればよくわかります。 力とモーメントの違いを体で学ぶことができますね。 |
クラドニの図形 (山岡さん) |
薄板の固有振動模様をみようと工夫しました。 植木用(?)の容器に、薄板(商品名:アクリサンデー0.5mm)を切って貼り付けてあります。 表面に塩の粉をまいて、トランペットスピーカーで音を出し、振動数を変えていきます。 板の固有振動数と一致すると、表面の塩の粉が飛び跳ね始め、全体として模様を作ります。 さらに振動数を変えると模様が変化していきます。 |
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上の写真の板は、周囲が固定されている板ですが、中心を支えた板の振動模様は複雑なものになります。(右の写真) 実験してきて気づいた点は 普通のスピーカーよりトランペットスピーカーのほうが同じ出力に対し模様がよくできやすい。 塩の粉を乗せすぎると(重くなるせいか)模様がうまく出ない。少なすぎると模様がはっきりしない。適度な量は試行錯誤で決めるほかない。 振動模様がうまく写った写真なども参考になりますが、目の前で模様ができていくのを見るのは強い印象を与えてくれます。 |
共振によるろうそく火消し (山岡さん) |
前回の例会の田中さんの「スピーカーでろうそくを消す」で、大出力でもろうそくまでの距離があまり取れないことから、工夫の余地はないかと考えてみました。 容器を口の狭くなった牛乳瓶をつかう、指向性のよいトランペットスピーカーを使うことで、消える距離がどうなるかを試みたところ、約1m程度まで伸ばすことができました。 同じアンプの出力でも、普通のスピーカーでは消えません。指向性すぴーかーの効果は大きいです。 牛乳瓶は、瓶内の空気の振動の際、出口での面積が小さくなるため、振幅が大きくなるのではないかと考えたのですが、効果のほどははっきりしません。 (口が小さいほど大きな振幅が起こると予想して、小さめの穴の開いたふたをして同様の実験をしましたが、よく消えるとはいえない結果でした。) |
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広口瓶に線香の煙を充満させ、ろうそくが消えるときの瓶内の空気の動きを見ようと試みましたが、はっきりした動きは見えませんでした。 残念ですが、空気塊の固有振動の正しいイメージを持てていないのかもしれません。 |
磁石付き空き缶の運動 (川田さん) |
臼井さんから出された、「円形の缶に、磁石をつけておいたときの運動はサイクロイド振り子になるのではないか」という問いに挑戦しました。 写真の輪を回転させると、錘の軌跡はサイクロイドですが、振動させたとき周期は振幅によらないかどうかは難しい問題です。 |
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自転車のリムを使って、実験的にも求めてみました。 振幅が小さい間はほぼ単振動ですが(当然ですね)、大きくなると、周期は一定とはいえないようです。 理論的な考察は長くなるので省略しますが、どうもサイクロイド振り子とはならないようです。 問題は単純なのに、中身は奥が深いですね。 |