2013年5月18日の記録の第3ページです


 一升瓶で真空落下 (山本さん  

 山本さんは真空中での自由落下の実験に比較的高さのある一升瓶を使うことを考えました。

 これなら、小さな物なら入れることができますし、空気の出し入れも、風船用の空気入れを使うことで抜くことが可能です。


 この状態で鳥の羽根と消しゴムを同時に落下させると、消しゴムの方が早く落ちます。
 一升瓶を使いとはいいアイデアです。

 簡易真空ポンプとして、風船用の空気入れの底を使います。ビンには小さい穴を開けたシリコン栓をはめ、そこにセロハンテープを重ね合わせ、弁としたペットボトルキャップをかぶせれば準備完了!
 空気入れをキャップと密着させ、取っ手を上下に幾度か動かすと、真空にはなりませんが、ビン内の空気をかなり減圧できます。

  ではいよいよ実験です。消しゴムと鳥の羽根のどちらが先に落ちるのか??
 ビンなので空気を抜きやすいわけです。
 シリコン栓に穴があけてあります。  これにセロテープの弁を付けたペットボトルキャップをかぶせます。
  肉眼では、ほぼ同時に落ちたように見えました。

  途中でビンの側面に当たって転がっているような気がしないでもないですが、この種の実験は厳密にやりすぎないのがちょうどいいですね。 そういう意味ではにビンが下に落ちるほどほど細くなっているのが、好都合と言えなくもないですね。


  なお、一升瓶は構造上、外圧に強い形状をしておりませんので、真空ポンプなどで真空近くまで減圧すると、割れるかもしれません。この実験は ほどほどが肝心です。
 羽根と消しゴムが同時に落下したように見えました。

 コンパクトキックモーター (川田さん  

 川田さんは知人から静岡の高校での出前講義を依頼されました。
 そこでキックモーターを小型化し、キット化することを考えました。 くぎやプラスチックケースなど安価で手に入れやすい素材を使うことで、生徒たちが基本的に自分でモーターを作れるようにしました。

 自分で作ったモーターが動いたときの感動はもちろんですが、モーターを作る過程での試行錯誤の中で生まれるでの発見、作ったモーターの原理の理解の深まりにもつながっていくことでしょう。
 コイルは0.5mmφ、30巻き程度、電池は6Vで十分回ります。

 水サイフォンと大気圧 (川田さん  

 前回の山本さんの紹介された「サイフォンの科学史」(仮説社)に書かれたサイフォンは鎖のように動くので真空中でもサイフォンは動くという主張を受け、真空鐘の中でサイフォンの実験を試みました。

 水中を30cmとし、真空鐘で減圧していくと山頂から気泡が発生し、サイフォンは止まってしまいました。また、ただでさえ扱いに注意が必要な水銀を用いて、約20cmの高さの水銀柱を作り、減圧していくと真中で水銀が割れ、 陥落しました。
 川田さんの計算によると、0.02気圧までしかサイフォンは作動しないということで、この実験結果と合致します。
  著者は「友人が0.05気圧で実験しても切れなかったので、真空でもサイフォンは切れない」という少々乱暴な論理を用いており、サークルでも川田さんの主張に反論は出ませんでした。
 川田さんの講義に抗議する声は出ませんでしたが…

 本の紹介 (井階さん  
 
 伊藤さんから紹介のあった田中修さんの「つぼみたちの生涯」と「ふしぎの植物学」を読んでみました。

 非常に中身のある、興味深い本だそうです。
 「つぼみたちの生涯」はすでに絶版となっているようです。

 原発を考えるDVD (井階さん  

 井階さんの知り合いの方が「未来への決断」という原発事故に関するDVDを作られました。内容もしっかりしたものですが、商業ベースではやはり苦しいようです。

 主要なメディアからはスポンサーの関係で、福島の事故の現在の様子が伝わってきませんので、お金を出してでもこのような活動を応援していく必要性を感じます。
  私たちはどのような決断を下すべきなのでしょうか。

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