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「大涌谷」の名で知られる箱根の神山北側斜面は、地下のマグマを熱源とする噴気活動が今も盛んで、植物が育ちにくく、荒れた山肌となっています。この地形自体が観光資源ですが、写真下方には温泉の源泉施設もあり、ここから豊かな温泉水が温泉街に供給されています。
しかしここは代表的な「温泉地すべり地帯」でもあり、たびたび地すべり災害を引き起こして下流の尊い人命と資産を奪ってきました。災害防止のため、噴気井を掘って火山ガスを逃がし、堰堤を築いて土石の流出を食い止める工事が行われています。大自然の荒々しい力と必死に戦うかたわら、それを自然の恵みとして享受して生きようとする人類のしたたかな営みをここに見ることができます。
詳しくは国土交通省関東地方整備局補助河川事業のページへ。(2008/07/27更新) |
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