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小田原市にある神奈川県小田原合同庁舎の地下室。この建物は鉄筋コンクリートのビル全体が基礎部分から「浮いた」構造になっており、「ピット」と呼ばれる66本の天然ゴム製の円柱で支えられています。大地震の時にはこのゴム製ピットが変形して地面の揺れによる相対変位を吸収し、上部の建物の揺れを軽減します。地面が動いても「浮いている」建物は慣性でその場にとどまり、建物内の人と物を守るのです。水道やガスの配管も上の建物から吊った状態で設置されており、地面に埋設された部分とはフレキシブルジョイントで結合されて、破断を防ぐ対策がとられています。
この建物には防災機材や食料の備蓄があり、自家発電設備も備わっていて、大地震災害の際にも生き残って現地対策本部としての機能を果たすように設計されています。(2009/05/28更新) |
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