つくば市にある高エネルギー加速器研究機構（ＫＥＫ）の大型加速器ＫＥＫＢ。一周約3Kmの真空の軌道に沿って電子と陽電子が逆回りに回転しながら加速され、ほぼ光速で正面衝突し、B中間子と反B中間子のペアを大量に作り出します。「Bおよび反B中間子を大量に作り出す工場」という意味で「Bファクトリー」とも呼ばれています。その反応の効率を評価するルミノシティでは世界最高性能を誇ります。 　写真はその衝突点に設置されたBelle検出器と呼ばれる装置です。高さ、奥行き共に約8m。3階建ての建物ほどの大きさで、衝突によって作り出されたたくさんの素粒子の軌跡をとらえたり、エネルギーを調べたり、数を数えたりします。ノーベル物理学賞を受賞した小林・益川さんの素粒子理論はここで行われた実験で証明されました。小さな小さな科学の実験に使われる大きな大きな装置です。 　KEKでは9月6日の日曜日に一般公開を行います。Ｂファクトリーの施設も公開されます。詳しい情報はここ。（2009/09/01更新）