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この美しい幾何学模様は何でしょう。新宿新都心の一角にある新宿住友ビル(通称:三角ビル)の中央の三角形の吹き抜けの底から空を見上げたところです。新宿住友ビルは1974年の開業当時、地上52階210.3mと日本一の高さを誇り、中央部が吹き抜けになった独特の六角形のフォルムで一躍有名になりました。
ところで、メスシリンダーのように一端が開き、他端が閉じた管を「閉管」と呼び、これを笛として鳴らすときは、基本振動数がおよそ(音速/管の長さの4倍)で与えられる高さの音が出ます。
新宿住友ビルを巨大な閉管に見立て、音速を340m/sとして上式を適用してみると、基本振動数は約0.40Hz(周期約2.5s)となります。上空を風が吹き抜けるたびに、このビルは0.40Hzの音で「鳴って」いるわけです。人間の可聴音の下限は20Hzとされますから、音と言うには低すぎる振動数ですが、気圧センサーを用いれば2.5s周期の変動が検出できるはずです。(2010/06/19更新) |
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