|

体長5cmほどのニホンヤモリの子どもです。どこから侵入したものか、書斎の机上を歩いていたのを捕獲して記念撮影しました。イモリとヤモリはよく混同されますが、イモリは両生類で水辺に棲むのに対し、ヤモリは爬虫類で人家の内外に棲み、灯火に集まる虫などを補食して生活しています。ヤモリは人間に寄り添って生きる生物だといえます。
ところで、ヤモリは忍者よろしく壁を登ったり、天井を逆さに歩いたりすることができます。その秘密は足の指先にある指下板(趾下薄板)という鱗のような器官にあり、電子顕微鏡レベルの無数の細かい毛が接触面の表面分子と分子間力による結合をすることで、体重を支えられるほどの吸着力を生じているのだそうです。川角博さんの「ヤモリはフッ素樹脂加工のフライパン上で滑るか」という興味深い論文が東京学芸大学附属学校の研究紀要に載っています。(2010/09/28更新) |

|