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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 2012年5月12日10時33分の太陽面。目のよい人なら肉眼で見えるほどの大きな黒点が出ています。中心の黒い部分だけでも地球に匹敵する大きさです。
 太陽黒点は太陽内部からの磁力線が表面に現れる場所にあたり、強い磁場のためにプラズマの動きが抑制されて温度が下がり、光球(太陽本体の白い部分。表面温度約6000度。)よりも暗く見えます。磁力線の出口と入口に対応して、黒点は通常東西に並んだペアで現れます。大型の黒点は活動度が高く、その上空にプロミネンス(紅炎)を伴っていることが多いのですが、光球の明るさにかき消されて、特別な装置を使わないと見ることができません。大規模な黒点群はフレアという爆発現象を伴うことも多く、オーロラの原因になったりもします。
 太陽黒点は約11年周期で増減をくり返しており、今は極大期と考えられますがいまひとつ勢いがありません。いくつかの兆候から、太陽活動は長期的に衰退しているかもしれないという説もあり、1645~1715年のマウンダー極小期のように地球の気候が寒冷化することも懸念されています。ここ10年ほどの動向に注意を払う必要があります。(2012/05/13更新)
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