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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 2012年5月21日7時35分に柏陽高校から見た金環日食です。この日はあいにくの曇り空で直前まで雨が降っていましたが、ちょうど金環を迎える前後に薄日が射し、奇跡的に世紀の瞬間を目撃することができました。動画(wmvファイル7.5MB)はここ
 日食は太陽の手前を月が横切る際に起こりますが、月の軌道面が地球の軌道面(黄道面)に対してちょっとだけ傾いているために、二つの面の交線上(昇交点、降交点)を月が通過する時にしか見られません。地表から見た太陽と月の見かけの大きさがほぼ一致しているのは、月の400倍大きい太陽が、たまたま月より400倍遠いところにあるという奇跡的な偶然の結果です。
 月は楕円軌道を描いていて地球からの距離が変化します。2週間前の5月6日に太陽と反対側で満月を迎えた時に地球に一番近い「近地点」にあり、一番大きく見えていて「スーパームーン」と呼ばれました。半月後、日食前日の5月21日に地球から一番離れる「遠地点」を通過したため、日食の時は月が一番小さく見える時期で、太陽を全部覆い隠すことができず、皆既ではなく金環となったわけです。(2012/05/27更新)
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