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はじめの一枚:こんなところに小さな科学
 大宮の鉄道博物館の目玉展示「国鉄C57型蒸気機関車」。館内に響き渡る汽笛の音がノスタルジーを誘います。「貴婦人」の愛称で親しまれた旅客用蒸気機関車で、1947年までに201機が製造され、かつて日本中の線路を走っていました。写真のものは135号機で静態保存ですが、JR東日本と、西日本が同型のそれぞれ1機を動態保存していて、今でも走る雄姿を見ることができます。
 蒸気機関車は火室で石炭を燃やした熱でボイラーの水を沸騰させて高圧水蒸気を作り、巧みな弁装置をあやつってピストンを動かし、動力としています。他の蒸気機関と同様、水が液体から気体へと状態変化する際に、一千倍を超える大きな体積変化を伴うことを利用する熱機関です。ピストンを動かした後の水蒸気の排気に伴って、大量のエネルギーが散逸することになるため、熱効率を高めることができないのが蒸気機関の泣き所で、電力供給網の整備に伴い、電気鉄道にその座を譲ることになりました。(2014/06/04更新)
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